しーちゃんへ。
お母さんが倒れてからずっと
しーちゃんはお父さんと、お父さんのじーちゃんばーちゃんと一緒に暮らしているね。
お母さんと離れて、もう５ヶ月とちょっとです。
お母さんが倒れるまでは、いつもいつも、ずっとずっとどんな時も一緒にいたのに。
倒れてしまったあの日から、しーちゃんはお母さんから離れてしまいました…
離れなくてはいけなくなりました…
今じゃ、週に一度の会う関係。
あなたはすっかり大きくなって、お母さんの知らない人になっちゃった…
片言でおしゃべりしていたはずなのに。
小さな足でちょこちょこ歩いていたはずなのに。
もうそんなあなたはどこにもいない………。
ハキハキしゃべり、スタスタ歩くあなたを見て
お母さんは…
情けないけど
お母さん失格だけど
…あなたを見るのが怖いのです…
お母さんの知っているしーちゃんが
いない…
土曜日は
週に一度のあなたに会う日。
なのにお母さんはいつもあなたに
一言も声をかけられない…
あなたが帰る、別れの最後に…
｢………バイバイ。｣
そう小さな声で一言いうのが
今のお母さんには精一杯です…
誰よりも一番
我慢して
我慢して
我慢してるのは
しーちゃんなのに…
情けないお母さんでごめんね。
8月26日に
風邪を引いたままのお母さんの心が治るまで
もう少しだけ待ってくれる？
本当に…
本当に…
情けないお母さんでごめんなさい。
しーちゃん
小さな体で、あなたが一番つらい思いをしていること、みて見ぬ振りしてきた最低なお母さんです…
それでもしーちゃん、お母さんのことをお母さんって呼んでくれますか？
『お母さん』
でいていいですか…
ごめんね。弱いお母さんで……