今日は先週の3月15日(土)から始まっている、国立科学博物館の特別展「医は仁術」を観覧に行ってきました。
医は仁術
中国武術は長く修めて突き詰めていくと、最終的には養生と医学に結びつき、そして古典中国医学教養の考え方にある道教思想、仏教思想、儒教思想に関連してきます。
フィットネス業界で1996年の今から18年前から仕事を請け負うようになってから、スポーツ的技能よりも、養生の中医学の研究をするようになりました。
1985年に初めて上海で武術の指導を頂いた恩師の邱丕相先生と、1998年の中国青島での国際大会での再会があり、翌年は来日され馬王堆導引術の特別セミナーがあり、そこで再びお会いして導引術と養生の講義を受けました。
それからは日本国内にある養生の研究と中国養生の比較研究を始めました。
2001年にまた偶然にアメリカでの国際大会で再会をして、今五禽戯の普及套路を総編していると知りました。
そして2002年に久しぶりに上海体育学院を訪れ、気功体操や八段錦、それから健身気功五禽戯を学びました。
当時の中国は2001年の上海APECがあり、そこから欧米型資本主義にと大きな舵取りをし始めた頃で、
大型書店でも養生関連の資料でもかなり質の良いものの多くが、かつてではなかなか見られなかったような書物が出てきて、それをチャンスと多くを入手していました。
そして帰国後には日本語で解析し翻訳して、自身の資料として実践と研究をして、日本のフィットネス向けプログラムへと改変しながら紹介し行ってきました。
気付けば、既に多くの歳月が過ぎて、今日は日本で写本された中国の「黄帝内経」の実物や「医心方」など、私も研究してきた伝統中国医学の書物の本物を拝見し、何か、とても感慨深いものを感じました。
今回の展示は私にとってとても大きな感動がありました。
江戸時代後期には、もう既に高いレベルへ日本人的研究と実践で解剖学からもほぼ身体機能のことは理解していて、
衛生面やワクチン研究のみが辿り着けなくて、明治時代でほぼパーフェクトに近いところまで来ていたことに関心を持ちました。
そして最近は私のライフワークで研究をしている現代日本医科学のコーナーもあり、こちらもかなり感動しました。
実は縁があって、ある確信を感じていて、この1年半は猛烈に日本の医科学を勉強していました。
そこから、自身の経験からきた感覚を合わせたことで現代養生での予防医科学での運動療法では「鬼に金棒」の感覚を今感じています。
かつては辿り着けない程の長い距離で無駄足なのか、と思ったものが、実は最短距離だったことを実感しました。
そんな想いに浸りながら上野公園の入り口を見たら、早咲きの桜が咲いていました。
普段からよく厚生労働省のホームページの統計を見て、そのデータから指導プログラムにと結びつけて行っていますが、やはり医学教養というのは、今現在もっとも重要な知識に思っています。
若者を取り巻く社会構造の変化
平成26年 我が国の人口動態
そして次には湯島天神にお参りをしてから東京大学本郷キャンパスへ目指しました。
東大の構内に着いてから、東大医学部附属病院の横にある健康と医学の博物館の「糖尿病の真実」の企画展を見てきました。
糖尿病の真実
今回の展示もまた素晴らしいものでした。
現在この春4月からのプログラム構成の全体を考えていて、また大きなヒントを得られました。
今年からは、(1)レジャー・フィットネスまたはスポーツ競技、エンターテイメントという娯楽性と、(2)普通一般的な健康増進プログラムと、(3)21世紀型の和方としての神仙的感覚を高める養生の3部門で、人それぞれの求めやニーズに合わせて指導を行っていきたいと考えています。