日本では五禽戯についてはあまり知られていないようです。
それは何故かと思ったら「出来る人がとても少ない」ということが解りました(笑)
日本はブームが起きてから興味を持つ習性がありますので、誰もがやるようになると関心を持つようです。
(しかし、これらの習性は注意が必要だと思います、根底に流行り廃りが激しいのは自己意識の弱さを露呈していると考えられます)
神医と呼ばれた華侘(~208)の創作した五禽戯は古く1800年の歴史を持っています。
正史「三国志」(三国志演義とは別もの)には華侘の記述があり五禽戯が記されています。
(亳州は安徽省北部で河南省、山東省、江蘇省に隣接し黄河文明の地とも近い場所)
伝統華侘五禽戯をやってみると理解できますが多くの武術運動の技法のルーツだったのを知ることができます。
それは太極拳の動作であったり、虎の爪や猿形の技法が虎拳や猿拳だったり、燕式平衡が鳥戯だったりします。
歴史的な考察をすると五禽戯の前には「馬王堆導引図」にある「導引術」しかありません(湖南省長沙市、つまりは長江文明)
五禽戯の成立後に、魏の国の都が洛陽ですが、その近くにあるのが登封県、少林寺が立てられ易筋経や八段錦が出来て、少林武術が起こり
そこから武当山(実はそんなに遠くない)に行った張三豊が武当拳を編み出し、そこから明の時代に陳家溝に伝わり陳式太極拳になったのでは、とも思います。
それに魏と蜀の国とも往来はあり、五禽戯から四川南拳の動作にも伝わり、そこから福建、マカオ、広東と発展していったようにも思います。
(意外に調べてみると南派の武術の発展は明清代~が多いのを知りました)
伝統の五禽戯は対打・対練もあり 驚くことに肩車に乗り回転して技をかけるのが猿戯にあります。
それに五禽戯の「戯」ですが(中には五禽拳という表記のものもあります)おそらく「武術」「拳」だとすれば、
時に中華圏では弾圧を受けるのを華侘は知っていたのかも知れません。
あるいは○○拳とすれば世の多くの人々は優劣を比べ競い合う争い事になることも考えたのでしょう。
今の自分の目標は武術の発展と太極拳の普及に加えて「五禽戯」を広め、
尊敬する「華侘」に近づきたいと思っています。
華侘
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健身気功 五禽戯 上海中医学院 虞定海
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伝統華侘五禽戯 第57代 薫文煥
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安徽省中医学院 馬鳳閣
(これは、日本語版の古い五禽戯のテキストにもあります)
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