B型肝炎の治療におけるHIV重複感染の重要性 | B型肝炎だけど・・・

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B型肝炎の治療中。
~悩み多き40代主婦のブログです~

前回の診察時にDr.から HIV検査 をすすめられた。


「えっ? HIVですか・・・???」


明らかに私は動揺してしまった。


感染に心当たりがある、というわけではないけれど


肝炎の治療でいっぱいいっぱいの私なのに


さらにHIVに感染していたら、、、、


と不安がよぎったし、血液検査でHIVを疑うような結果が出ていたのだろうか?


診察室にかな~り不穏な空気が流れた。


Dr.は慌てて


「いやいや、感染してるっていうわけではなく、


ただ、万が一感染していた場合治療方針が違ってくるので・・・」


と・・・・




あんだって~~~???


んなこと今更言われても、もう既にバラクルードの服用を始めてるじゃん!





※↑心の声




結局、反論することもなく採血を済ませて帰宅した私だった。


帰宅後、早速ネットで調べてみた。


どうか陰性でありますように・・・


以下、引用文です。




重複感染確認の意義


B型肝炎の診断時にHIVの抗体検査を実施せずHIV感染に気が付かなかった場合に、どういう支障があるでしょうか?

HIV感染症はHIVに感染してもAIDSを発症するまで潜伏期間が5年から10年あり、多くは無症候性キャリアであり、特に症状はありません。
 現在、HIV感染症は治療の大きな進歩によって慢性疾患と呼べるまでになりました。

ただ、そのガイドラインではCD4値に従って、無症状でも治療開始が勧められています。

B型肝炎が判明した時点でHIV感染がわかりCD4値が基準以下であればHIVの治療が必要です。
 もっと重要なことはB型肝炎治療においてHIVに留意する必要がある事です。

両者ウイルスの共通点に「逆転写」をあげました。
 HIVの逆転写酵素阻害薬であるラミブジン、エムトリバ、テノフォビルにはB型肝炎の逆転写を阻害する作用も知られていますが、逆に現在のB型肝炎ウイルス感染症の治療薬であるラミブジン、エンテカビルにはHIVの逆転写酵素活性も阻害する事が知られています。

つまりB型肝炎ウイルスとHIVでは逆転写酵素阻害薬の効果が共通のものがあると言う事です。有効性が共通な事自体は問題ではありません。

両ウイルスの「逆転写」に共通なもう一つの特徴である「変異」が問題となります。

すなわち不十分な治療ではウイルスが投与薬剤に対して耐性となる事です。

 もし、HIVに感染していた事実を見逃して、B型肝炎に対して行った逆転写酵素阻害剤の治療がHIVに対して不十分なものであれば、重複感染していたHIVが変異して耐性となってしまい、後でHIV陽性が判り治療が必要となった時に、その薬剤および交叉耐性のある薬剤は使用できなくなります。

これは患者さんにとって大きな不利益です。

特に、HIVに有効な薬剤をB型肝炎の治療のために単剤で投与した場合に起こりやすいことです。
 HIV感染はわが国でも蔓延を続けています。HIVと同様の感染経路で感染するB型肝炎と診断されれば必ずHIVについても検査をして頂く必要があります。
 HIVの感染が否定されればB型肝炎の治療に焦点を絞った治療の選択が必要ですし、もし、HIVとの重複感染がわかれば、HIV感染症治療の必要性も判断し、いずれかを優先するのか、両者を治療するのかを見極め、治療薬剤は重複感染を念頭に置いた選択が必要となります。








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