【小説】ひとり日和 | 本を片手に街に出よう

【小説】ひとり日和



青山 七恵
ひとり日和

 限りなくフツーっぽいかわいらしさが魅力の綿矢りさの車内広告につられ、思わず買ってしまった文藝春秋 2007年 03月号
 そしたら第136回芥川賞の受賞作全文掲載じゃないですか。

 で、何はともあれ読みました。

 全体をユルユルでダルダルな感触で覆われ、何とも言えないアンニュイな魅力がありますね。
 でも20歳女性の持つ、きめ細かくて内向的な感性の鋭さをひしひしと感じます。
 ゆっくりなんだけど、痛いパンチを食らっているような。

 実際、電車を降りて、食事をしようとファミレスに入ったのですが、しばらく注文を忘れて読みふけってしまいました。

 ところで文藝春秋のほかの記事で「芥川賞10大事件の真相」というのがあったのですが、興味深かった。

 あの松本清張も受賞してたんですね。後年のイメージから考えると、ちょっとびっくりです。

 というわけで、ひとり日和、ナニゲに単行本買うより文藝春秋を買ったほうが安かったりするのですが、三連休の中日で何もすることがない、みたいな、そんな日に読むと限りなく時間の進みが鈍化して、いいかも知れません。


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