【小説】ノーライフキング

いとう せいこう
ノーライフキング
図書館にいったら、ふと目に入ったので、思わず手にとってしまいました。
初代ファミコン世代へのノスタルジーを誘う、だいぶ古い本ですが、扱うテーマは現在にも通ずるものがあります。
子供達の口コミの描写がなかなか秀逸で、似たようなことやってた!やってた!と懐かしい気分。
目にも留まらぬ速さのブラインド・タッチでチャットをしつつ、ゲームの裏技、裏バージョンの話題で遠く離れたところにいる見ず知らずの小学生と情報交換する小学生、の割には、のろいとか儀式といったオカルトへ傾倒する。
このアンバランスさが、印象的なエピソードを伴って、よく描けてると思います。
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内容(「BOOK」データベースより)
空前のヒット商品となったディス・コン・ゲーム「ライフキング」。ある日、そのソフトをめぐる奇怪な噂が子供たちのネットワークを駆け抜けた。「『ライフキング』には呪われた第5のバージョンがある」。学校で、塾で、そして電話回線の中で噂は増幅し、変貌し、ついに臨界点がやって来た―。世界を破滅から救うため戦闘を開始した子供たち。今、彼らはゲームを越えた。
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しかしこの いとうせいこう という人は、小説家、作詞家、タレント、ラッパー、編集者、プロデューサー、って、多才ですね~
blogにも書いてありますが、楳図かずおマンガのファンらしい。
言われてみると、子供達の言動に、若干楳図かずお風味があるのはそのせいか。
