ラエリアンムーブメント・アジア大陸ガイド blogより

ポツダム宣言で日本の領土問題がどう定められたかご存知ですか
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日本の首相安倍晋三が根拠のないこと「尖閣諸島は日本固有の領土」を大声で言いだしたことから日中関係は更に悪化しました。

何故長い間日中間の密約になっていたのか?それは問題が解決していなかったから先延ばしにしたもの。でもその先延ばしのおかげで日中間は旨く行っていました。共存共栄、商売繁盛。

密約を進めて明確にするには両者で話し合いで解決しなければなりません。それを省いて日本が先走った中国がそれを認めないのは当然です。


自分のこととして考えると分かり易いです。隣の家との境界線に関して、「この件は後日解決しましょう」との合意があったのに、相手が一方的に「オレのものだ」と主張したら、こちらが怒るのは当然。


こんな簡単な約束事を一方的に無視し、大声で国内向けに宣言する安倍首相が100%悪いです。両国民がその結果被害を受けています。安倍首相は日中両国民に謝罪しなければなりません。今からでもいい。謝罪してその主張を取り下げること。密約の時点まで戻るべき。その先は話し合い。軍事的解決などありえない。

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孫崎 享 さんの記事です:

Date: Wed, 29 May 2013 06:54:29 +0900
Subject: ポツダム宣言で日本の領土問題がどう定められたかご存知ですか


1: 尖閣問題で、ポツダム宣言が注目されている。

28日読売新聞は次の報道を行っている。


「中国外務省の洪磊副報道局長は28日の定例記者会見で、李克強首相が第2次大戦終結時に日本が受諾したポツダム宣言などを根拠に沖縄県・尖閣諸島の領有権を主張したことについて、“明白な歴史的事実だ。日本が歴史を直視した態度を取るよう求める”と述べた。


李首相の発言について、菅官房長官は27日の記者会見で「歴史を無視した発言」と述べていた。これに対し、洪副局長は「日本は常識を欠いた言動をしないでほしい」と語った。」


2:この見解の応酬を見て、多くの人は、中国がまた、無茶苦茶を言っていると判断されていると思う。


しかし、日本の人で、どれ位が11945年8月15日日本が受諾したポツダム宣言に領土問題がどのように決められているかを知っているだろうか。


私は各地で講演を行っているが、ポツダム宣言で、領土問題がどのように記述されているかを知っている人は100人中2,3名位しかいない。


これは不思議なことでない。例えば高校の教科書、山川の「日本史」ではポツダム宣言の領土問題の項は記載されていない。


内容は次のとおりである。

「八、「カイロ」宣言ノ条項ハ履行セラルヘク又日本国ノ主権ハ本州、北海道、九州及四国並ニ吾等ノ決定スル諸小島ニ局限セラルヘシ」


つまり3つのポイントがある、


o 日本の自明な主権は本州、北海道、九州及四国


o その他の島は連合国側が日本のものと決定したものに局限される、


o カイロ宣言を守る。


3:以上のことから、本州、北海道、九州及四国以外は、「我が国固有の領土」論は成立しない。


4:連合国側が日本のものと決定したものには包括的なものはない


サンフランシスコ条約など個別のものとなる。


5:「カイロ宣言を守る」との点に関して、カイロ宣言で日本の領土がどのように扱われているかを知る人はほとんどいない。


該当は次のとおりである。


並ニ満洲、台湾及澎湖島ノ如キ日本国カ清国人ヨリ盗取シタル一切ノ地域ヲ中華民国ニ返還スルコト」

したがって尖閣諸島が「満洲、台湾及澎湖島ノ如キ日本国カ清国人ヨリ盗取シタル一切ノ地域」に入るか否かが争点となる。 


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http://ch.nicovideo.jp/article/ar244082


孫崎 享
駐イラン大使
外務省国際情報局長 1997年-1999年
駐ウズベキスタン大使(初代) 1993年-1996年


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