昨日、布団に入つた記憶がないまま、
気づくと朝だつた。
布団に入る寸前に寝てしまつたのだらう‥
布団マイナス5秒の世界。
昼間、坐つてゐるといつの間に寝てしまふ事もよくある。
正直、多くの場面でいつの間に眠つてゐる。
誰かと話しながらも、真顔で寝る。
大切な事、忘れてはいけない話、
其の類は寝てゐる。
寝てるといふより断絶。
正直、覚へてをかねばならぬ予定が在るといふ事が地獄。
約束、
予定、
そんなもの何処に在るのだらうか‥
約束など臆病者の証に過ぎない。
約束、約束らしさ、離れゆく、
愛が束縛から離れてゆくやうに。
娘 「元気?」
父 「とうさんは元気ぢやないよ、みんなに会ひたいよ。モモもずふずも愛してゐる。」
娘 「元気ぢやないか。モモはほどほどに元気。」
約束するより、眠りたい。
私が寝てばかりゐるので、昔彼女は不満だつたやうだ。
彼女が不満に成るにつれ、私は離れてゐつた。
といふのも、愛も子供も寝て育まれる。
冗談ではない。
もし、育みたいならそつと寝かせてをくべきだつた。
安心して眠る為に君がゐる。
君がゐて、眠りが降りてくる。