引き算のすすめ | Yoga with Yuriko

引き算のすすめ

老子」 (新井 満 著)


引き算のすすめ


世の中の行いには

足し算と引き算がある

足し算はたやすいが

引き算は案外むずかしい


新しいことを一つ始めるよりも

余分なことを一つ減らしなさい

有益なことを一つ始めるよりも

無益なことを一つ減らしなさい


意外に思われるかもしれないが

そうする方がきっとうまくいく


学問を修めると

知識の量は日に日に増えていく

しかし、だんだんと

つまらない大量の知識に縛られて

精神の自由は奪われて

身動きがとれなくなってしまう


ところがタオにめざめた人は

日に日に知識の量を減らしてゆく

余計な知識をどんどん減らしてゆき

最後には無為の境地にたどり着く

知識に縛られていた精神は解放され

自由自在になる


何ものにもこだわらず

あるがまま

自然に生きられるようになる

ゆったりとおおらかにね

それが「タオの人」の

生き方なのだよ


昨日思い切っていろいろなものを

捨てました。

ヨガの哲学「八支則の勧戒:清浄」でしょうか

「禁戒:不貪」でしょうか、心も部屋もすっきりと

しました。


先日、友人が「とっちらかった知識」とご自身の

ことを表現していました。そしてなぜか長いこと

勉強してきたそのものが「いまあまり好きではない」と。


引き算のすすめ。

モノも、そして知識も心も然り。


初心にもどる。

シンプルに戻る。


すると見えなくなっていたものが

見えてきます。


久しぶりに受講した彰先生のクラス。

内容は、とても濃かったものの、

彼の声や話すテンポを耳にしながら

以前東京で受講していた時の自分を

思い出しました。


「やっぱりそこに戻ろう」と。


彰先生が、「毎日ヨガが、好き」と

おっしゃっておられました。


私が通い始めた頃の綿本ヨガスクール

は、そんな講師や人々がふんわりといらっしゃい

ました。今ほどの、賑わいはなかったけれど

あの空間にいくと、ホッとする感覚を

思い出しました。


質疑応答の時間、「どうしたら○○できますか?」

「難しいポーズをするには、どうしたら良いですか?」

とヨガの経験者・指導者であろう方々からの質問の連続。


いろいろ先生も精神誠意込めて回答されて

おりました。でも、その根底にあるのは、


特別な事ではなく、シンプルに戻る。

ありのままの自分に戻る。つまり「無為」

になること。


だった気がします。


「そう、これが好きだったんだ」だと。


思い出した週末でした。