本城能楽堂。
ひんやりした空気が漂っていた。
この感覚...あの時感じた感覚と似ている。
今年の3月に行って来た勝尾寺。
そこでご祈祷して頂いた時に感じた感覚と似ている。
そう思った。
厳かで重厚で、何か大きな魂の中に包まれているような感覚。
それだけではなく、その中に幾つかの魂も浮遊しているように感じた。
先入観からか、または、そう感じたかったからかは、分からない。
でも、あの感覚は病み付きになる。
また味わたい。ずっとそう思っていた。
昨日、同じような感覚を味わうことができた。
jinmoさんの無伴奏ギター独奏会「住する所なきを、まず花と知るべし」で。
「住する所なきを、まず花と知るべし」とは...
私は変化が好きだ
独奏会が始まる前にJinmoさんが色々お話しをしてくださった。
本城能楽堂。
この床の下にはカメが6つ埋められているらしい。
それにより、床板の振動がカメに当たって反響、それがまた天井に当たる。
天板は斜めになっていて、それ自体が反射板の役目をしているらしい。
床も緩やかな斜めになっていて、この舞台自体がスピーカーになっているとのこと。
凄い技術
色々緻密に計算されて設計されているというということが分かる
舞台上で手を叩くと、音は前から聞こえてこず、天井から聞こえてくるらしい。
演奏会が終わってから、実際に舞台に上がらせて頂き、手を叩いたり、足を踏み鳴らしたりさせて頂いた。手を叩いた音はどこから聞こえてきたかよく分からなかった。前から聞こえてきたような気もするし、どこか1点からというのでもないような気もした。
足を踏み鳴らした音は、すごく響いた。びっくりした。こんなに響くのかと思った。
実際、演奏を聴いている時は、音の中心に居てるような感覚だった。
頭の上から音が降りてきていた。