いよいよあの悪夢のような日から1年が経ちました。
今でも鮮明に思い出せます。

まずはその前の自覚症状から。

最近胃もたれすることが多いなーと思っていた。けど私は昔から胃腸が弱い方でストレスから胃が痛くなったりすぐお腹を下したりしていたタイプなので、胃もたれも年齢のせいだと思っていた。
どんな感じの胃もたれかというと、トンカツなど食べた後の胃もたれが翌日まで続くことがあったりする感じ。

昨年1月2日夜。
夕飯(実家ですきやき)前に気持ち悪くて胃が痛かった。でも食事を始めたら普通に食べられたし、胃の痛みも気持ち悪さもなくなった。
「お腹すきすぎてたのかなー(笑)」って言って笑ってた。
(後に知ったことですが、空腹時に胃が痛むのは胃がんの症状)

1月3日朝。
寝起きからなんとなく気分が悪い・・・。「昨日すきやき食べ過ぎたなー」と反省。
でも和歌山の祖母の家にみんなで行く予定だったので出発。
・・・数分後高速を走っている車の中でものすごく気持ち悪くなってきて、念のため袋をスタンバイ。一気に頭から血の気が引いてきた!「やばい。吐く」と思った瞬間嘔吐。
路肩に車を停めて嘔吐物を捨てた時確認したら、薄いピンクの水だった。

その日はもうずっと気分が悪くてずっと貧血っぽい感じで血の気がサーっと引いてる感じだった。祖母の家でも布団を借りて寝てました。
こんな症状は初めてで気になったので、翌日ネットで「吐き気、貧血」で検索をかけてみたら『胃がん』の文字もあった。けどさすがにそれは違うだろーと思ってスルーしてしまった。

その後もしばらく調子が悪い日が多かったのを覚えている。

1月14日整骨院で骨盤矯正
産後の骨盤矯正のために通っていた整骨院でお腹周りのマッサージを受けていた時、先生が胃のあたりを触りながら「ねえ、ママさん最近胃が重たいことない?」と聞かれた。
私「そうなんです。実はお正月明けに吐いてからずっと胃の調子が悪くて・・・」整骨院の先生ってそんなことまでわかるんだ!と感心した。きっとあの時先生は胃の腫瘍を触ったんだろうな。


1月18日夜。
また夕食前にキリキリと刺し込むような胃の痛みあり。
そしてまた食べたら治った。

1月19日朝。
寝起きからかなり体調悪いのがわかった。「あー今日はダメだ」と思った。
10時頃からお腹も痛くなってきた。
トイレに行ったら真っ黒な便が出た!見たことないくらい黒くてびっくり!!
すぐにネットで検索。
「胃か十二指腸の潰瘍からの出血の疑い」という答えが並んでいた。
あと「タール便」という言葉がよく出てきた。「タール??どんな感じだろう?」

食欲はなかったけど、何か食べたほうがいいかな。と思ってしらすをご飯にかけて少し食べた。
その後もお腹は痛くて、何度もトイレに行った。最初は硬めでコロコロっとしていたものが、だんだん水っぽくなってきて、最後はまさに『タール』!これこそタール便だと確信したので病院へ行くことを決断。この時午後2時頃だったと思う。
すぐに実家の父へ電話して子守に来てもらった。実家は車で30分。
(この時母は妹の出産のため香川へ出張中)

私はほとんど病気をすることがなくて、結婚してからは出産以外での通院もしたことがない。その為かかりつけの病院というものがなかったので、ネットで近くの病院を検索。
(本当にネットって便利だなー。。。)
近くの「消化器内科」の個人病院に決めて、夕方の診察時間に間に合うように準備。

父が到着して、タール便のことと出血してるかもしれないこと、たぶん胃潰瘍じゃないかなーなどと話しながら、当時生後3ヶ月だった次女に母乳をたらふく飲ませた。
次の授乳まで約3時間。それまでには帰ってこれるだろうと思っていた。

午後の診察時間は4時半から。4時過ぎに家を出た。
病院は歩いても行けそうな距離だったけど、外はすごい雨が降っていたので車で行くことにした。
我が家の車は大きいので、父が乗ってきた軽自動車を借りた。
家を出て車まで歩くだけでもかなりフラフラする。「やっぱり送ってもらえばよかったかなー」と運転が不安になったけど、そうすると父一人で子供2人を連れて帰るのは大変だと思ったのでやはり一人で行くことにした。

病院に着くとまだ診察が始まったばかりのはずなのに、すでに大勢の患者が待合室にあふれていた。
初診だったので問診票やら色々書かされて症状を説明して、ベンチに座って待った。体温を測ったら37度台の微熱だった。
待てども待てども順番がこない・・・。1時間が経過。
私の貧血はどんどん進み気持ち悪いやらしんどいやらでぐったり自分の膝に頭を乗せてうなだれていたら看護婦さんが声をかけてくれたけど「大丈夫です」としか言えないヘタレな私。

ようやく名前を呼ばれた頃にはたぶん真っ青だったのだろう。
先生は中年くらいの女性の先生だった。
黒い便のことと、ずっとサーっと血の気が引いてる感じであることを伝えると先生は「胃か十二指腸あたりから出血してる可能性もある」とネットで調べたことと同じことを言われた。
(それはわかってるから早く何とかしてー!)
でも先生から出た言葉は「でもうちではすぐに胃カメラとかできないから、明日大きな病院で検査してきてね」
(・・・・・・・・マジで!?私このまま帰るわけ!?こんなにしんどいのに!?だってこの病院消化器内科で胃カメラ検査もできるって書いてたから選んだのにー!!!!)私の心の叫び。
そんな心の叫びも空しく、近くの○○病院の紹介状を用意するから明日の朝イチで検査に行くように言われた。

でも私があまりにも真っ青で具合悪そうだったのと、朝からほとんど水分を飲めていないことを伝えると点滴をしてくれることになった。
診察室の横のカーテンで仕切られたベッドで横になって点滴を受けることに。
ナースコールボタンを渡されて「具合悪くなったら押してください」と。
なんとなくこれを押すことになる予感はしていた。だってすでに吐き気はマックスにほど近かったから。

そして数分後やっぱり吐き気きたー!
ボタンを押して「吐きそう」とだけ伝え、洗面器を渡されてすぐに嘔吐!(×3回)
なんとびっくり!!洗面器の中はココア!?とにかく真っ黒!
(でもお昼に食べたしらすのせいで生臭かった・・・。)
看護師さんも驚いて何度もコーヒーかココアを飲んでないか。チョコを食べてないかとしつこいくらい何度も何度も聞いてきた。当然朝から気持ち悪かったのだからそんなもの飲食できるわけがない。看護師さんは先生の元へ洗面器ごと持って行った。
そしたら先生があわてて「ママさん!これ吐血してるから!今救急車手配したからそのまま○○病院へ行って!」と。
そして家で待ってる父には「大きい病院で診てもらうことになったからもう少し時間がかかる」とだけ伝えた。電話の向こうで次女の泣き声が聞こえたのが気になった。もうすぐ授乳時間だ。
仕事中だった主人には看護師さんが電話して状況を説明してくれた。すぐに○○病院まで向かってくれるそうだ。
時計を見たら午後6時を過ぎていた。

そしてそのまま救急車で運ばれた。
私31歳にして人生初の救急車!(子供の付き添いで乗ったことはあり)
救急隊員さんにも色々聞かれたりしたけど、正直もうしゃべるのもしんどいくらい意識朦朧としてた。たぶん顔色はかなりやばかったと思う。


つづきはまた明日。おやすみなさーい☆