若い心へのインスピレーション | グローバルに波乱万丈

16歳の次男の高校は、今週水曜日が今学年度最終日。 

先週、英語の先生に学年末のお礼のメールを送りました。 



“... 先生の授業で、学ぶということに対しての息子の姿勢がポジティブに変わったように思えます。 ... 教師という職業を選び、若い心へのインスピレーションでいくてくださることを感謝しています。”



会ったことはないのですが、まだ20代の若い先生らしいんです。 

21歳で大学院を卒業し、何にでもなれる優秀な彼なのに、給料が低い教師をしてらっしゃいます。 

息子によると、ゲイの彼はラテン語の先生と暮らし、二人そろって生徒からとても人気のある先生なんだそうです。 

今年も彼は、フロリダ州の“ベスト・ティーチャー”の最終審査まで残ったほどの先生なんです。

 

去年も一人の先生にお礼のメールを送りました。 

ヒューマン・ジオグラフィー...世界の国々、人種、政治、宗教他を学ぶ、人類学と地理が合体したような科目を教えるその先生は、この世界がいろんな文化に富むことの素晴らしさを教え、ハイチの地震の時はすぐにチャリティー活動を始め、生徒と共に石鹸、シャンプー、歯ブラシ等を集めてハイチに送り、人類に区別はないことを行動で教えました。


メールに、

“... 先生の授業を受けた生徒達は、世界の人々の違いを受け入れることをできる大人に成長し、そして周りを影響していくことでしょう。 貴方の存在のおかげで、世界は平和に少し近づくに違いありません。 ...”


と書き、校長先生にもカーボンコピーで送信しておいたことを、先生はとても感謝してられました。

 

そんな素晴らしい先生達の言葉、行動で、息子達の心が成長していくのが感じられます。




長男の高校のグラフィック・デザイナーの先生もその一人。


生徒のアート展示会で会った先生は、私の前で反抗期で人生の迷い子状態だった息子に言いました。

“才能がある者が託された責任というものを、貴方はちゃんと理解しているのかしら。 才能は無駄にすることなく、伸ばしていかないといけないのよ。 そして、その才能で他の人達を伸ばしてあげないといけないの。 いい加減な気持ちではいられないのよ。”  



5年前にもなる先生のその言葉は、今でも息子の心に響き続いてるようです。 

アートのプログラムで大学三年を終え、グラフィック・アートの練習を毎日欠かしません。

そして、息子の将来の計画には、大学で若い人達を指導することが含まれているのです。

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アメリカ、特にフロリダは教師の給料が低いんです。 同じ公務員でも郵便配達の人の方がよっぽど高いそうです。

それでも、教師という大変な職業を選んでいる人達。 

子供達の若い心へのインスピレーションになることに、やりがいを感じる人達。 

そんな人達の生徒となれた息子達は幸せです。



次男の中学一年生の時の英語の先生は、生物学の博士号を持つ、ご主人がどこかの大きな会社の重役らしい、モダンでお洒落なサバサバとしたお婆さん先生でした。

働く必要などないのに一番厄介な中学生の教師として、生徒に読み書きを教えることにやりがいを感じている方でした。


息子は、校長先生もPTAも頭が上がらない、言いたいことを言うその先生が大好きで、三年生の時は自由科目の時間にその先生のティーチャー・アシスタントとして、テストや宿題の採点の手伝いをしていました。


中学卒業前の最後の授業の日、その先生はお別れの挨拶をする息子に、

“みてなさい、貴方もきっと博士号をとるわよ。”

 と言ってくださったそうです。


あれから三年、次男は来年度は高校に所属しながら大学に通う許可を得ました。 

高校卒業時には大学の半分の単位が取れることになります。 

そして、大学では単位がマスターズ(大学院)の単位と兼用になるプログラムを取ると言っています。 

計画通りにいけば、21歳で大学院卒業となります。 

今年の英語の英語の先生と同じように。


そんな難しいこと、博士号をとるなんて難しいこと、息子が実現できるのかどうかはわかりません。

でも、巡り合った素晴らしい先生達からインスピレーションを受けて、息子はやる気になっています。




若い心への先生の影響というのはとても大きいのです。 

特に好きな、尊敬する先生からの言葉というのは、心に響き続け、将来を変えるほどの力があります。 

教師ほど重要な、尊敬されるべき、大変な職業は他にないと思うのです。


 
そんな素晴らしい職業を選ぶ人達に、せめて感謝の気持ちを伝えたく、今年もメールを送ったのでした。