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チャットモンチーのアルバム『耳鳴り』。最近こればっかり聴いています。私の中ではメガヒット中。インディー盤もかなり良かったのですが、このアルバムの出来、素晴らしいです。ポップでかわいい曲もあれば、ダウナーな感じの曲もあって、ひとつひとつの曲が個性的であり、チャットモンチーらしくある。

かわいらしくパワフルなボーカルやメロディラインの面白さもチャットモンチーの魅力ではあるけれど、やっぱり私が魅かれるのはその世界への共感からでしょうか。特に恋愛の歌がものすごく伝わってくるんですよね。めちゃくちゃリアリティがあって。「二人よがりになりたいな 当たりくじだけのくじ引きがしたい」とか、「あの人がそばにいない あなたの側に今いない だからあなたは私を手放せない」。一見、一生懸命で可愛らしく聞こえるけどちょっと考えたら、危ういむき出しの感情。でも恋した時の気持ちなんて所詮こんなものじゃないかな。私も離したくない人がいた時はこういう気持ちだったなあ(笑)。きれい事じゃなくて、隠しておきたいような気持ちや、泣き出す寸前の本音を、感情入りまくりの声で高らかに歌うから、その清清しさにまたやられる。聴いていて、なんとなく泣きたくなるのはそのせいかなと最近思ってます。

オープニングの『東京ハチミツオーケストラ』では、東京という場がガヤガヤした蜂の巣みたいで、自分たちはそこで夢ばっかり見てる幼虫だと歌っています。ほんとは現実分かってるからこそのこの曲なんじゃないのーとも思うけれど、そんな彼女たちが東京で作っていくこれからの世界がとても楽しみでなりません。次にアルバム出す頃には、どんな風に歌っているんだろうなあ。