ITOプロジェクト 糸あやつり人形芝居『高丘親王航海記』観劇して来た。
ザ・スズナリ(下北沢)。

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「ITOプロジェクト」は、関西の糸あやつり人形劇団の有志たちが、劇団の枠を超えて一つの作品を作り上げるべく2001年に旗揚げされた。
日本を代表する糸あやつり人形遣いの一人である飯室康一氏(糸あやつり人形劇団みのむし)を始め、山田俊彦氏(人形劇団ココン)など、人形劇界のスゴイ方々が集まって夢の共演が実現するという奇跡の公演なのだ。
天野天街氏を招き、澁澤龍彦の絶筆となった幻想小説『高岳親王航海記』を舞台化。
随分と前から、いろんな分野から注目されており、初日から話題騒然、やっと観られた。

高岳親王は実在の人で、平城天皇第三皇子、在原業平のおじに当たる人。薬子の変で皇太子を廃されるが後に出家、真如の号を得て空海の弟子に。64歳で入唐、67歳のとき広州から海路天竺へと向かい、そのまま消息を絶つ。一説には、マレー半島南端で虎の害により亡くなったとも。
『高岳親王航海記』はこの天竺までの船旅を描いており、全部で七編の短編で構成されている。

澁澤龍彦は、喉頭部に病を抱えながら執筆を続けていったという。声帯除去の手術により声を失い筆談の生活となる。『高岳親王航海記』を完成させるも本の出版を見ることなく、1987年頚動脈瘤破裂により59歳で死去。

この作品は幻想色が強い物語だけにたくさんの異形な生き物たちが登場する。
ジュゴン、オオアリクイ、バク、犬頭人、、、このキャラクター達は山田氏のセンスが光り愛嬌のある生き物として観客を魅了していた。ジュゴングッズがあれば即完売だろうなぁ。
強烈な印象を残す人形は、やはり、蜜人と言われるミイラ達。 初期から公開されていた三首に六本の腕の例の人など、見るも異形の人間達による舞?に見入ってしまう。この蜜人達のデザインも天野氏のイメージを山田氏が忠実に再現したものとか。実際の人形を見てみると、あれ?こんなに小さい!?とびっくりする。舞台で見るととても大きく見えるのだ。小さいものを入れると60体ぐらいあるとか。やはり圧巻!

この各場面で登場する人物、背景、展開、一つ一つが奥深く、やはり一回だけでは細かいところまでは味わうことはできないと痛感。

CGだったら簡単に表現できるようなことを、わざわざ手で作ることの喜び、同じ人が同じ場面に出て来るなんてことは人形劇じゃないとできない!
本当に糸あやつり人形が好きな人達が作る芝居なんだ、我々もこの熱いエネルギーを感じたくて見に行くのかも、カーテンコールで姿を見せた出演者の汗を目の当たりにしてしみじみ感じた。

リピーターになるには時間がなかった(T_T)