旧見付小学校 | 建築日誌(菅野企画設計に勤める建築士の日誌)

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一宮市にある設計事務所「菅野企画設計」に勤める建築士です。
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先日、磐田の現場へ行った時に少し時間が空いたので、


近くにある旧見付小学校を見学してきました。


建築日誌(菅野企画設計に勤める建築士の日誌)-旧見付小学校外観

この建物は、宮大工の棟梁9代目伊藤平左衛門が作った洋風建築。


9代目の伊藤平左衛門は、この見付校舎を作る為に洋風建築を研究したそうです。


そして、その経験を活かして旧愛知県庁舎の仕事に携わったそうな。

この旧見付小学校は宮大工が作った建物なので、当然木造。


城のように石垣の上に建てられた珍しい物です。


建築日誌(菅野企画設計に勤める建築士の日誌)-旧見付小学校玄関

玄関に続く石段を上っていくと、装飾された丸柱4本が屋根を支えています。


木造なので、この柱も木の柱です。


裏へ廻ると、背割りがしてありました。


表面に塗装がされている為か、柱は反りも捻りもなく立っています。


建築日誌(菅野企画設計に勤める建築士の日誌)-旧見付小学校柱背割

中は、昔の教室が再現されていました。


ちょっと、リアルな人形が立っていてビックリ!


建築日誌(菅野企画設計に勤める建築士の日誌)-教室

でも、木造の教室の雰囲気は、自分が通っていた小学校によく似ていて


懐かしい感じをうけました。


旧見付小学校の建物は、建設当時4階建てだったそうです。



木造でそれだけのものを作りながら、教室として広い部屋を作る為の工夫がしてあります。


建築日誌(菅野企画設計に勤める建築士の日誌)-柱

柱と梁をしっかり固定する為にほお杖が付いています。


構造材を意匠的に見せる為か、壁際のほお杖は、2本並んで取付られています。


建築日誌(菅野企画設計に勤める建築士の日誌)-火打

床は、床鳴りを防ぐ為でしょうか、斜めに板が貼られています。


捨て貼りの板を斜めに貼る事はありますが、床板自体を斜めに貼ってあるのは珍しいです。


2階・3階は、さすがに築後136年経っていることもあり、かなりギシギシ床が鳴りました。


建築日誌(菅野企画設計に勤める建築士の日誌)-床

30分ぼどですが、1階から最上階の5階まで見学して、なんとも懐かしい心やすらぐ時を感じました。



宮大工の作った木造の校舎。


月曜日休館日で、入場料は無料。


一見の価値ありです。







-和風建築 寺院・住宅の新築・リフォームの設計をしています-
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