1986年当時に思いを馳せると、やはり地元が同じ先輩格BOOWYの影響は免れない。
この年、BOOWYは、名盤『JUST A HERO』を発表。同ツアーのファイナルで、
武道館公演を満席にし、全国区のバンドとして頂点を目指していた。
同じ地元出身のBUCK-TICKメンバーも、それは誇りであると同時に、
自分達もという身近な目標としてモチベーションに繋がって行ったの間違いない。
この映像の表現もバンド・ブーム黎明期の雰囲気たっぷりであるが、
意外とパフォーマンスやアクションがこの当時から変わらない今井寿などを発見するに至る。
彼も、同郷の先輩“布袋寅泰”のプレイアクションを見本にしたと言っている。
「ONE NIGHT BALLET」「ROMANESQUE」の2曲などの
モロにメロディーが日本歌謡曲的な楽曲を
ロックに変換するという作業を80年代のバンドが取り組んで行った時代であり、
その代表といえるのがBOOWYであったといえるかも知れない。




それでは本日も
BUCK-TICK HISTORY
⇒http://bbs2.mbsp.jp/ch.php?ID=redroom2097&c_num=9216

から原文のまま掲載させていただく。
バンドのメイン・コンポーザー“今井寿”だ。



今井 寿
personal story

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実家は今やファンの間で聖地となった藤岡駅前のタバコ屋。
四つ下の弟と八つ下の妹がいて、さらに従妹も同居。
そのせいか年下の子を世話するお兄さん的性格がベースにある。
父親は仕事の都合で単身赴任だったが(週末にしか会えなかった為、
父親とはうまく話せなかったらしい)、おばあさんや叔母さんも一緒という大家族の中で育つ。
小さい頃から絵を描くのが好きで、絵の塾に通っていた事もあった。家で雑誌を売っていた事もあり、
当時の漫画はほとんど読んでいた。一時期漫画家になろうと思いさえしたようだ。
櫻井さん同様、足は早く運動会でも一位を取る事が多かった。
小学生の時は野球をやり、中学はバスケット、高校ではラグビー部に所属。
意外や意外な今井さんの体育会系遍歴。

レコードを買うようになったのは沢田研二さんの【憎みきれないろくでなし】から。
その後はYMO(髪型もテクノカットだった)を中心としたその周辺バンドやテクノ関係、
スターリン、RCサクセション等を聴くように。
本人曰く、「YMOでメロディに目覚めて、RCサクセションでバンドに目覚めた」そうだ。

基本的には右利きなのだが左利きである祖父や父親の遺伝子のせいか、たまに左を使う事がある。
ギターもまさにそれで、自然と左で持ち、逆に右だと体にしっくりこなかったらしい。
右利きなのに左でギターを弾く由縁がこれ。
ちなみに一番最初に買ったギターはフィッシャーのストラトキャスター。

いろいろな人間が今井さんの部屋に遊びに来ていたが、
その中に櫻井さんが混じるようになったのは二人が高三の時。
そして今井さんの幼なじみであり最初のヴォーカルだったアラキさんを含めた現BUCK-TICKのメンバー
(ヤガミさんは樋口さん経由で参加)は、今井さんの部屋でバンドへの夢を膨らませていき、
櫻井さんの「バンドをやろう」の言葉でバンド活動が始動した。
バンド名は「非難GO-GO」。
最初こそスターリン等のコピーをやっていた非難GO-GOだったが、
「オリジナルを作らなければプロにはなれない」と考え、今井さんは作曲を手懸けるようになる。

高校を卒業後、今井さんは東京のデザイナー学院へ。
ただそれは東京に出る口実でしかなく、目指していたのはミュージシャンだった。
オリジナルをやるようになってからのバンド名がBUCK-TICK。
一言でインパクトを与えられる、でもすぐに覚えられる名前にしたいと今井さんが考えた。
1984年の夏だった。

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ONE NIGHT BALLET
 (作詞・作曲:HISASHI / 編曲:BUCK-TICK)


全てカオスな夜に "You can tell me memories" よこしまで
ゆれるハートは止めて "Let sorrow be yesterday" もてあます

うそにDARKNESS からむLOVEチェイス なれないそぶりの
Oh only you

見つめ合うなら髪に "You can tell me memories" ふるえる背に
指で刺激を分けて "Let sorrow be yesterday" なぐさめて

こんなOUT COME もっともっとDEEP IN 今宵限りの
Oh only you
かわす言葉に 毒にもならぬ 薬のききめが かくされて

I love you more than you love me
無理をしてるだけ
I love you more than you love me
無理をしてるだけのONE NIGHT BALLET




ROMANESQUE
 (作詞・作曲:HISASHI / 編曲:BUCK-TICK)


あいそをつかすころには いつも
Last playing please give me 言うけど
今度ばかりは いつもとちがう言葉をさがしてる
くだけたグラスのように いつも
Last playing please give me 言うわけて
指をすべらせただけはじゃ とてもすまされないはずさ

Just a one minute
Just a one minute
Oh no stop with me romanesque
Just a one minute
Just a one minute 前がみえなくて

もつれた足は ダンスで一夜
Last playing please give me ごまかして
一足おくれ 本気は今宵めずらしさで終わる
見あきた顔に 仮り初めおぼえ
Last playing please give me ごまかされ
ひねくれはじめた心 今じゃ受話器でからまわり

Just a one minute
Just a one minute
Oh no stop with me romanesque
Just a one minute
Just a one minute 前がみえなくて

どうにもならない ROMANESQUE
HEART の神経 さかなでる
どうにもならない ROMANESQUE
HEART の神経 さかなでる

Just a one minute
Just a one minute
Oh no stop with me romanesque
Just a one minute
Just a one minute 前がみえなくて