会社の仲間達と「飲みにでかける」などということを決してしないフランス人たちは、誰とどこに出かけるのか?


・・・・「少人数」&「選ばれし人」と・・・それが私の知る限りの答えだ。


いくばくかのショックを感じた思い出として、今も私の中に残るシーンがある。


ある日友人宅にお誘いを受けた。「○○とじゃないわよ。yasukoひとりでよ」。 彼女は言ったのだ。

○○とは、彼女と会うシーンの中ではたいてい私と一緒にいる日本人の友人だった。○○に申し訳ないような・・ご招待を受けながらも若き日の私は心がチクリとした。


その後そんなことは山ほどあった。

でも、もう私は凹まない。一度でもその「集まり」に出かけてみるとよくワカル。


「招待者」とは、その場の全てをとり仕切る「ホスト」であり、集まりの成功・失敗は、すべからくその「ホスト」の手腕にかかっている。

そして、最重要度をもって「その場の成功」に寄与するものとは、一にも二にも、話題、わだい、ワダイ・・・なのである。


これは、カジュアルなビストロで「いっしょにお食事」の場合にも不変の原則だ。

人数は多くても4人。(多過ぎるけれどこのメンバーならいいか・・の場合で6人)

誰と、どんな風に、どんな話題で有益な意見交換ができ、そして楽しめるか、誰となら充実の時を過ごす事ができるのか・・・に彼らは燃える。

この感覚は我々日本人の日常にはナイ・・・ように私には感じられる。


彼らは完全に選んでいる。自分がつきあう人間たちを。自らの意志で・・・。

だから「責任」をもつ。その人間関係に・・・。

この「責任」もまた彼らの場合には「自分に」に集約されるものではあるのだけれど・・。


『成功哲学』がブームになって言われるようになった言葉がある。

「その人を知りたければ周りにいる人間達を見よ」


日本人同士の間に起こる「人間関係モンダイ」ってのを見聞するにつけ、想わされるものは彼(か)の地にあったソレなのだ。