こんにちは
昨日ご紹介した鳥海山
いつ行っても素晴らしい景色です
実はこの鳥海山
修験の拓いた山であり
国指定史跡が沢山鎮座しております
そして 「鳥海山大権現縁起」 によると
矢島口登山道には沢山の鳥海山信仰拝所があったと記されています
(箸の王子 花立 木境薬師 開山神社 火縮(修行道場) 山伏長根 八葉之蓮台
三十六童子 駒の王子 十六善神 善人長根 鬼石・鬼の倉 ・・・) 頂上まで続きます
その中の鳥海山3合目にある駒の王子(海抜800m)は
昔、農民たちが駒形を納めて牛馬の繁盛を祈り祝った所と伝えられていました
この駒の王子とは誰の事だったのか・・・
と云う事についてのお話が
今週の水曜日に行われた退公連矢島支部総会のなかでありました
講師は東海林晃先生
見どころ案内人の会長でもあります
(私達もいつもお世話になっている笑顔の優しい先生です)
三合目の拝所駒の王子は先生が少年だった頃
ブナの原生林の中にある10本程の杉の大木に囲まれていていたそうです
(四季を通じて登山中の目印になる大杉だったそう)
そして昔々はそこにあったお堂に金属製の駒形が安置されていたそうです
それが
「戊辰戦争の際敵方に取られる事をおそれ 川辺の花菱神社に奉還した」
と言う話を聞いた先生は
「昔見た事がある」と言う友人と一緒に花菱神社へ出かけて見たそうで・・・
そしてそこに安置されていた駒形は
聖徳太子乗馬像
下の写真が駒形と守り札です
(現在はお堂が火災にあったため像は焼変し倒壊しないよう胸に枕木があてられていたそうです)
像の背には 矢島三代め藩主 生駒親興が4代目正親 の武運を祈願し元禄12年(1699)金子家老に奉納させた旨が刻字されていたそうです
鳥海山頂には薬師如来が祀られており
その薬師如来を祀った山に薬師様を深く信仰した
聖徳太子(駒の王子)の拝所がある
そして木境には「安賽清水」と言う泉もあり
(聖徳太子の産湯に用いたと言われる水と同じくらい綺麗な水と言う意味)
この二つから鳥海山にある拝所の駒の王子と言う人物とは聖徳太子なのではないか・・・
と言う興味深いおはなしでした
生駒氏は優れた人物の聖徳太子にあやかり
病弱な我が子と領地領民の安寧を祈願したのでしょう
今度はそんな話を思い出しながら鳥海山を眺め、登って見たいと思いました
修験道の山だった鳥海山の登山道の地名には仏様にちなんだ名前が沢山付いています
この地名の意味もまた後で御紹介したと思います
やし子でした