自分に対するリスク | やりくり総合研究室

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これまで、毎年のベアを受けて給料は右肩上がりで、地価もおおむね上がってきました。真面目に働いてさえいれば、給料も毎年上がっていくので結果的に住宅ローンの返済が滞ることはなかったのです。ローンが支払えない万が一の場合でも持家を売却すれば借金は完済できました。
しかしいまや、給料も地価も上がるとは限らない時代になりました。給料は毎年上がるわけではありませんし、下がる事だって十分あり得ます。ボーナスだって突然もらえなくなるかもしれない。それに「終身雇用」の神話はもろくも崩れ去ったのです。リストラだってありますし、最悪の場合「倒産」だってあり得ます。
健康で働きつづけられるかどうかも必ずしも保証はありません万が一病気になったり、不慮の事故にまきこまれたりという事態だってあり得ない話ではないのです。
そうすると、明日食べるのも困るということだってあるかもしれないのです。そういう事態が発生すると住宅ローンの返済に困ることになるかもしれません。家を売り払ったところで完済できるかどうかもわかりません。地価はこのところ下がりつづけています。給料は上がりにくく、地価は下がり気味で、金利は上がるかもしれない。そういう情勢にかかわらず、従来と同じ感覚で「金利が低いから絶好のチャンス」というだけで無謀な返済計画を立てて住宅ローンを組むのは考え物なのです。特に前にも書いたゆとりローンを組んでしまって、かえってゆとりがなくなることもあるので、「ゆとりローン」はくれぐれも要注意!