pickles探偵デカゲロくん 第十五話~デカゲロ、ライバル現る~ | 怜菜のブログ

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pickles探偵デカゲロくん見てね!

1 いつものデカゲロたち


今日も、デカゲロたちは、それぞれの好きな飲み物を飲みながら、それぞれの好きなことをやっている。

「メガゲロくーん、トランプやろー。」

いつものとくゲロ。

「何でぇ。いま、モンブランと、クレープと、ドーナツを食べてるの。」

いつものメガゲロ。

「先輩。おはようございます。」

いつものなかゲロ。

「ふぅ。」

そして、いつものデカゲロ。

「ねえ、みんな。ぼくたち、テレビに出て、超有名探偵になったんだよ。ある意味、すごい。」

「だよねー。」

――とくゲロも、事務所に来て、一年ちょっと。でも、もうなかゲロの教育はいらないくらい成長。しかし、メガゲロの影響か、遊ぶのが好きになった。

「ねえ、おおゲロ探偵団、って知ってる?」

とくゲロはいきなり探偵の話題。

「何で、そんなこと?ぼくたちには関係ないよ。」

「なんかね、ぼくたちに、ライバル意識があるらしいよ。」

「えー。そんなわけないよ。とくゲロくん、もうちょっとマシな冗談、言えないのぉ?」

「ミニゲロ・ケーキ・パンや、まめゲロ・ロール・ブッシュでもあるまいし。」

「だから本当なんだってば!!」

とくゲロは、メールだったら(怒)が付くみたいな風に言った。

「もし、それでぼくたちに依頼が来なくなったら、デカゲロ探偵事務所、破産だよ・・・・・・。」

とくゲロの目には、涙が。


2 依頼人なの?


ピーンポーン

「ぼく出るね。」

とくゲロが行った。

「はい。」

「ちょっと、いいか?」

その男の人――何だか、迫力がハンパない。

その雰囲気は、なんかヤンキー的な感じと優しい感じが混ざっている。何だか、よく分からない。

「ぼくは、おおゲロ探偵団長、おおゲロ。」

「ぼくは、デカゲロ探偵事務所、デカゲロ。」

デカゲロは、聞いてみた。

「あなたも、探偵ですか?」

「なにを言っているんだ!人の言葉、聞いてなかったのか!おおゲロ探偵団ってあるでしょうが!」

(やっぱり、怒られた。)

今度はなかゲロ。

「ご用件は・・・・・・?」

「ああ、そうだな。今度から、ぼくたちと一緒に事件を解かないか?うちの探偵団も有名になりたいところだ。」

答えたのは、メガゲロ。

「いいえ、いいですぅ。ぼくたちはぼくたちで解決するのでぇ。あと、おおゲロ探偵団はそれでいっぱい事件を解決してはどうですかぁ?そうしたら、そっちの方が功績を称えられて有名になるよぉ。ね、どぉ?」

メガゲロの本当の目的は、それではない。

「・・・・・・。お前の考えもいいと思うが、ぼくは、やっぱりお前たちと事件を解決することを選ぶ。」

(ひょえ~!君が提案したのに、勝手に決めないでよぉ。

ぼく、本当はお金のもらえる量が減るから、やめて、って言いたかっただけなのにぃ。)
やっぱり、メガゲロはお金が目当てだった。

メガゲロの思いが伝わったのか、とくゲロも、小声で、

「お金、減らさないで・・・・・・。」

と言っていた。メガゲロととくゲロは心がつながっているようだ。

そして、デカゲロが、

「いいえ。ぼくたちで解決します。いいです。人数が増えて解決は早くなりますが、ぼくたちはぼくたちで解決します。」

「何ぃっ!ぼくたちの提案を拒否するだと!・・・しょうがない。そうするさ。また会おうじゃないか。さらばだ。」

と言って、事務所のドアを閉めた。


3 探偵だって……


「え――っ。とくゲロくんの言っていること、本当だったのぉ?それにしても、あの人、すぐ怒るし、ころっと表情が変わって、ほんと、意味分かんないねぇ。」

でも、とくゲロは今、気が落ち込んでいる。

「・・・・・・。」

どうやら、泣いている。探偵だって、泣きたいもんね。っという言葉がとくゲロの頭の中で流れているだろう。

「とくゲロ。元気だして。みんなで追い払おうよ。」

「うん・・・・・・。」

相談を始めた。

「『また会おうじゃないか。』と言っていたってことは、またくるよね。」

「そんなこと、みんな分かっているよ。」

「ちぇっ。」

メガゲロは、ちょっとキレた。探偵だって、怒りたいもんね。っていう言葉がメガゲロの頭の中で流れているだろう。

「もう!分かったよぉ。」

「メガゲロは気付くのが遅いね~。」

「ちょ、ちょっとぉ!」


4 おおゲロのたくらみ


「おおゲロ先輩、ぼくたちが有名探偵になるためには、どうすればいいですか?」

「フフッ。デカゲロの後輩、とくゲロを誘拐するのだ。」

おおゲロの後輩たちは、着々と準備を始めた。

一人の後輩が、

「誘拐したら、どうすればいいんですか?」

「デカゲロの後輩だからといって、探偵暦は、まだ短い。能力が低いのだ。推理力もないだろう。とくゲロを脅し、デカゲロ殺人計画のため、デカゲロの弱点を聞くのだ。でも、ここでな。脅したとき、あるいている人々にばれるだろ?」

デカゲロは、とくゲロが誘拐されることなど、知るよしもない。

「どうやって脅せば・・・?」

「これを使うのさ。フフッ。」

おおゲロは、銃を指差した。

「しかし、撃つな。殺すのは、デカゲロだけだ・・・・・・。」

「はいっ!かしこまりましたっ!」

デカゲロはおおゲロに狙われている・・・・・・。

きっと、そんなことは、デカゲロは予想してないだろう。

いつまでも幸せに暮らしたいと願っているデカゲロ探偵事務所の探偵たちは――


5 デカゲロ、どうする!?


「デカゲロ先輩っ!デカゲロ先輩っ!どうすればいいんですか?」

「デカゲロくん、デカゲロくん、助けてぇ!」

デカゲロは、二人の声で起きた。

やっぱり、とくゲロは誘拐された。

「とくゲロが・・・・・・いないっ!」

「どこにいるんでしょうか・・・・・・。」

「まさかぁっ!」

メガゲロは気付いた。おおゲロがデカゲロにライバル意識があったことを。

「とくゲロくんは、おおゲロ探偵団に、誘拐されたのかもしれないよぉ・・・・・・。」

「えっ。嘘・・・・・・。そんな。そんなはずなんて・・・・・・。」

「いますぐいきますよ。おおゲロ探偵団の事務所へ。とくゲロを、救うために。」

「とくゲロ、希望を持って。今、助けに行くから。」


「一体、どこ?おおゲロ探偵団の事務所は。」

すると、なかゲロが何か気付いた。

「なんか、声が聞こえますよ・・・・・・。」


「やりました!先輩。とくゲロを逃がさずに・・・・・・。」

「ありがとうだな。これで、デカゲロ殺人計画のため、デカゲロの弱点が聞ける。おびゲロ、銃を持て。」


「先輩!銃です!とくゲロが、殺されますよ!あと、デカゲロ先輩も。ここは、ぼくとメガゲロで行かなくては。先輩、事務所で待っていてください。」

「分かった。なかゲロ、メガゲロ、とくゲロをお願い。」

「カギは閉めていてください。窓も、開けないでください。先輩は命を狙われていますから。」

なかゲロはそう言い残してメガゲロと覚悟の上、向かった。


6 なかゲロとメガゲロ、大丈夫?



「とくゲロ、デカゲロは何に弱いのだ。」

「え・・・・・・、それは、その・・・・・・」

「早く言えっ!」

「あ、えっと・・・・・・。」

「殺されても良いのだな。」

おおゲロは、もともととくゲロを殺すつもりはない。

おおゲロの声が聞こえる。

「とくゲロが!」

「ちょっと待ったぁ!」

メガゲロが出た。

「とくゲロは、まだ事務所に来て一年ちょっとだから、分かるわけないでしょぉ!なんで聞くのぉ。」

「お、お前・・・・・・。」

おおゲロは、メガゲロに銃を向ける。

「メガゲロっ!」

「お前も殺されたいのか。」

なかゲロにも銃を向ける。

とくゲロは、縛られていたひもをほどいた。

「いえ。殺されるのは、ぼくだけ。」

「とくゲロ!そんな無謀な・・・・・・。」

なかゲロはそう言ったあと、言った。

「いえ。この二人の先輩としては、後輩が殺されるなんて、ダメです。ぼくだけです。後輩の命が守れない先輩なんて・・・・・・、ダメです!」

「ふんっ。じゃ、デカゲロの弱点を教えろ。」

「いえ。言いません。デカゲロ先輩は大事な先輩なのですから!」

「何だと!」

メガゲロが急に出てきた。

「きみたち、探偵なのに、分からないの?推理力、まだまだだね~。」

(なぜ、そんなことを言うの、メガゲロ!)

そうつっこむヒマもなく、おおゲロが口を開いた。

「じゃ、お前は分かるのだな。我々の弱点を。」

「もちろんっ。」

「じゃあ、なんだ。」

「ひ・み・つ。」

(どーせ、知らないんでしょ。)

なかゲロは思った。

「ひみつとは何だ!早く言え。知っているのだろ、我々の弱点を。」

「知らな~い。」

(こらっ。メガゲロ。どうするの?)

「とくゲロ、逃げて!」

メガゲロは叫ぶ。

「なかゲロも。おおゲロは厄介だから、逃げるが勝ちだよ~。」

(結局、逃げるのね。)

メガゲロの発想、大丈夫?



7 逃げるが負け?


「ふん。あいつらは逃げるのか。しかし、逃げたからといって、自由にはさせん。あいつらを、追え!」

「かしこまりましたっ!」

どんどんとおおゲロの後輩たちが、メガゲロたちに追いついてゆく。

「ぎゃあ―――!」

「待ちなさいっ!」

メガゲロ、考えずに行動。

「ダメぇ。絶対。追ったって何の役にもたたないからねぇ。」

テキトーに考えた言葉。それが、おおゲロの怒りを倍増させる。

「いや、きっと役に立つ。ぼくたちが有名になることに!」

それでも、メガゲロは、言い返す。

「ふーん。そーなんだ。勝手にしてよぉ。でも、ぼくたちは、手伝わないからねぇ。」

「いや。お前たちもいずれかは我々の部下となるのだ。いつか、手伝うときがくるだろう。」

もう、メガゲロ、諦めたみたい。

すると、メガゲロは何かを手に取った。

・・・・・・クレープ!

すると、おおゲロに投げつけた。

「やったぁ。君たちの負けぇ。」

おおゲロの顔は、クレープのチョコーレートとクリームだらけ。

もし、これをまめゲロくんが見ていたら、どう思うことだろう。

しかし、メガゲロは、自分のクレープを犠牲にして、戦ったのだ。

なかゲロも、メガゲロを尊敬するだろう。

今までは、お菓子食べてばっかりのなまけものだった、メガゲロ。でも、今、一瞬でヒーローに。

ピンチのときでも行動できる、判断力と、行動力が、メガゲロには、ついていた!

メガゲロ、すごい!


8 もう大丈夫


デカゲロたちは、警察に相談した。

「探偵が探偵を殺すなどと、ありえない。」と。

そして、おおゲロたちは、逮捕された。

もう、デカゲロの命が狙われることは、ない。

でも、石橋を叩いて渡るように、防犯システムを一段と強化。

デカゲロはメガゲロに何か渡した。

「メガゲロ。はい。お小遣い。」

「わぁい。」

そのあと、「ランラララン♪」と踊った。

いつもは、クレープ一つ買うお金の500円だが、今日は、千円。クレープを、二つ買える。

なかゲロが、メガゲロのやったことを話したから、デカゲロはお小遣いを増やしたのだ。

「じゃあ、いってきまーす。」

メガゲロのルンルンと歩いていく姿が見えた。

そして、どんどん離れていった。

粒ぐらいになるまで――


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