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【1】「抑止力」について、具体的・緻密な議論が必要。
【2】96年民主党の「常時駐留なき安保」論
【3】米軍関係者による海兵隊の沖縄撤退論
【4】先週の主な活動

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【1】「抑止力」について、具体的・緻密な議論が必要。

●沖縄の普天間基地の問題に関連して、96年の旧民主党を結党する時点で、基本政策と
して提起されていた「常時駐留なき安保」の考え方が、話題になっています。そのとき
から、13年の月日が流れ、外交や安全保障の環境は変化していますが、問題の本質は
変わってはいないと考えます。そこで、今回は改めて「常時駐留なき安保」の考え方を
紹介し、問題の本質に迫ってみたいと考えます。

●さて、自民党を中心とした旧政権の側は、「抑止力」をなんとしても維持しなければ
ならない、といった理由で鳩山政権の対応を批判します。しかし、「抑止力」とはなに
かといった本質論があまり語られずに、きわめて大雑把な議論しか行われていない、そ
んな印象を持っているのは私だけではないと思います。

● 肝心の「抑止力」の具体的な内容や、「有事」の現実的な想定、普天間に駐留して
いる「アメリカ海兵隊」の軍事的な能力や戦略・戦術の科学的な分析などについて、か
みあった議論が行われているとはとても思えません。

● そこで、本質論にいたる深い議論を期待しつつ、96年民主党の基本政策とされた「
常時駐留なき安保」の原文を以下に掲載し、あわせてし、次に、この考え方を決定する
ヒントになった、米軍関係者の論文を二つほど、掲載させていただきます。

● このときから、すでに10数年の時間が経過しています。北朝鮮の核実験問題や、
中国の軍事的な肥大化、9・11事件以後のテロ対応など、あらたな安全保障上
の大きな環境変化もあり、96年当時の考え方が現時点でも通用するかどうかについては
、もちろん厳密に検証する必要があります。しかし、抑止力の内容について、さらに具
体的な議論を深める必要があることには変わりありません。

● 私自身は、湾岸戦争以降の衛星サーベイランスやコンピューター統御などの飛躍的
な軍事イノベーション、アメリカ軍の海外展開能力の向上などを含めると、有事に対応
する軍事的なプレゼンスを、地理的に近いところに置いておくと言った、伝統的な「抑
止力」の考え方は、かなり変更する必要があると考えています。いずれにしても、「抑
止力」の具体的な内容について、冷静にして具体的かつ緻密な議論を行うべきだと思い
ます。

【2】96年民主党の「常時駐留なき安保」論

●96年民主党の結党時に0番から12番までの13本の基本政策を決定しました。
0番は歴史認識、そして1番目に「常時駐留なき安保」論が含まれた「国連改革と
地域的安全保障体制の確立」です。以下にその全文を掲載しましたので、参考に
していただきたいと思います。
(私のhpのトップページに、96年民主党の基本理念と基本政策を掲載しています。
ご参照ください。)



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