検索結果を見ていると、ITRAへの申請方法を調べて私のページに来ているレース関係者がいるようです。
確かにITRAのページは分かりづらいので、簡単にまとめました。
香港と比べて、日本にポイント対象レースが足りないのはとても残念なところなので、ぜひ日本のレース運営者の方々に申請してもらいたいです。必要でしたら英語のやりとりのサポートをしますので、連絡ください。
1)レースの前提
・トレイル比率が80%以上であること。ロード・舗装路が20%超えるとだめ。
・自主性が大事。エイドが多すぎたり、他者のサポートを受けられるようなルールではだめ
日本のOxFAMなどは、サポートが多すぎるという参加者からのフィードバックから、レース自体が対象外になった経緯もあります。
・ルートがきちんとマーキングされていること
2)ポイント申請料金
ITRA構成組織ならタダ。それ以外なら100ユーロ/レース
3)GPSデータを準備
・GPSの精度は10m置きに1カウント
・更に地形図ソフトなどで、きちんと不要な点を削除したもの。
4)GPSデータとあわせて以下の情報をITRAへ送付。
Name of the race
country
state (USA) or department (France)
date of the race
distance announced
ascent announced
decent announced
type of terrain :
% on road
% on tracks/jeep tracks
% on footpaths
Race in stages:
number of stages
distance and ascent of each stage
race in laps:
number of laps
link to the presentation page for your event on your web-site
first runner’s time
number of refreshment posts
link to the presentation page for your refreshment posts on your web-site
organiser’s e-mail address
web-site address
5)以下のルールにしたがってEPが計算される。
・Effort Pointを計算
EP=沿面距離 + 累積標高/100
沿面距離はpreferredなので、地図上の距離(空間距離)も使われる可能性あります。両方だせればベターでしょう。
・Average Interval(AI)を計算して、Penaltyを計算。
エイドの数が多すぎたら、自主性が足りない!ということでEPが減算される仕組み
AI=EP/エイド数
もしAIが13以下なら、EPが10から30減算される
Calculated AI is inferior to 13 and superior or equal to 11 : -10
Calculated AI is inferior to 11 and superior or equal to 9 : -15
Calculated AI is inferior to 9 and superior or equal to 7 : -20
Calculated AI is inferior to 7 and superior or equal to 5 : -25
Calculated AI is inferior to 5 : -30
たとえば、65kmの累積標高3500mのレースならば
EP = 65 + 3500/100 = 100
さらにエイド数によってペナルティがかかることも。
・エイド数 4の場合
AI = EP/4 = 25 (EP減算なし)
・エイド数 10の場合
AI = EP/10 = 10 → EP penalty: -15
EP = 100 - 15 = 85
更に、最終的なコース状況などからも多少の減算の可能性があります。
Stage制、ラップ周回レースでもペナルティがありますが、日本では少ないので割愛します。
6)最終的に、EPに応じてITRAポイント(=UTMBポイント)が0-6ptで割り当てられる。
Effort Points | 旧スコア | 新スコア |
0 - 24 | 0 | 0 |
25 - 39 | 0 | 1 |
40 - 64 | 0 | 2 |
65 - 89 | 1 | 3 |
90 - 129 | 2 | 4 |
130 - 139 | 3 | 4 |
140 - 179 | 3 | 5 |
180 - 189 | 4 | 5 |
> 190 | 4 | 6 |
日本の場合だと、ロード比率が意外と厳しいかもしれません。たとえば、神流マウンテンランがだめだったようですが、思いつくのはロード比率くらいです。
(砂利道を舗装路とうけとられた気がします。)