おそらくほとんどの人が
毎日毎日鉄板の上で焼かれているかのごとく
同じ日々を延々と繰り返していると思う。
おそらくほとんどの人が
芸能人のように注目を浴びることなど一生なく
せいぜいネット上でフォロワーを増やして
喜んでいるだけの仮想現実を楽しんでいるだけだと思う。
おそらくほとんどの人が
燃えるような恋愛をしたかしないかよくわからないまま
親になり、韓流ドラマのイケメンにハマっているだけだと思う。
おそらくほとんどの人が
世界中をさすらう前に、世界が固定されてしまい、
決まった世界と決まった人間関係を往復しているだけだと思う。
そして狭い人間関係で、誰が上で誰が下、誰が味方で誰が敵、
毎日のワンパターンの会話、毎日のワンパターンの作り笑い、
異動しない上司へのワンパターンの悪口、いつもの缶コーヒー、
それが当たり前になり、ため息をついて生きていると思う。
つまらない、くだらない、どんなに叫んでも
どんなにパンクロックを聴いても変わらない毎日。
どんなに大音量で聴いても変わらない毎日を送っている。
パソコンを前に、妄想だけが宇宙以上に広がって
気づいたらパソコンはドラえもんのように
家族以上に大切になり、みんな画面に夢中。
電車に乗っても、街を歩いても
みんな小さな四角い画面に釘付け。
若者たちがライブハウスなどで盛り上がっていても
その盛り上がりには何かはかさなを感じる。
心から楽しんでいるというよりも
「どうせ今しか楽しめないんでしょ」っていう
諦めの気持ちが見え見えなのだ。
目の前にけん玉があった。
くだらないのに始めてしまった。
UFOキャッチャーと違い金もかからない。
玉を拾うだけの単純な遊び。
目の前に折り紙があった。
紙を折って何かを作るだけの
単純な遊び。
人生に虚しくなったら
このようなアナログな遊びをしてみてはどうか？
変な話、樹海の前にけん玉と折り紙を置くだけでも
自殺率が減るのではっていう根拠のない考えがさっきから
浮かんでいる。