きょうだい優先合格枠 | 中学受験の小箱 by 元私立中学教師 yamesen

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塾とは別の角度から学校選択のヒントを書いています。

兄や姉が在籍中である私立学校に弟妹が受験した場合、優先合格させてもらえるかという質問を受けます。
明言されている場合は悩みませんが、はっきり書かれていなくても、繰り上げ候補圏内にあれば優先的に繰り上げてもらえることがあります。
 
そういうことでもなければ、在校生のきょうだいの受験状況を上司に報告する必要がありません。これをしている学校は少なくないはずです。

当然ですが学校側が知らなかった場合は考慮されません。
というわけで、以下の方法はとっておいた方がよいでしょう。
①きょうだいの在籍している学校を弟妹が受験する場合には、保護者が担任にその旨予め伝える。
②提出書類の欄外に「兄の鈴木一郎が1年2組でお世話になっています」と書く。
 
申請しなくても、わざわざサービスで調べてくれることではありません。気づかれない場合もあります。
たとえ「そうですか」で終わったとしても、こう伝えたことで、マイナスになることはありません。

不合格を合格にするまでは行かないでしょうが、知らせておくに越したことはありません。

双子合格枠というのがある学校も存在しました。
双生児の一方が合格した場合、もう一人が不合格だったら「かわいそう! 」というわけで合格させるというのです。
はじめて知ったときには耳を疑いました。
教育の本質を見誤っています。
 
大変だ! 妹が中学受験で合格して、同時に姉は高校を複数回受験したので、入学させて下さいと上司のところに日参して姉の方も合格にした例が一件あったことを思い出しました。これは「かわいそう! 」より連日の母親の訴えに根負けした印象が強かったのでした。双子枠については何度かあったようですが、こちらは1例だけです。

教員同士で上司という表現は公立学校ではしませんが、私のいた私立は上司そのものだったので、このことばを使うことがあります。