大人の新感線『ラストフラワーズ』@シアターBRAVA!
発表になってから楽しみで楽しみでしかたなかった大人の新感線!!
ここまで書く必要はないかもしれないけど、「大人計画」と「劇団☆新感線」がタッグを組んだ企画なので「大人の新感線」。脚本を大人計画のボス、演出を新感線のボスが担当。松尾さんにもいのうえさんにも、いままですんばらしい芝居を何度も見せてもらってきたので、その2人が組むとなるともう楽しみという言葉しかない。企画の発表ですでに楽しみMAXだったのに、キャスト発表になった時はもう確信しかなかった。このスーパーキャスト、何をどう考えてもオモシロくないワケないし。
音楽と照明でのオープニング。照明がスゴく良かった。これで前回のディフェンダーのもやもやを払拭。そして、豪華すぎるキャスト、そのキャラクターやストーリーの説明に映像がイイ仕事をしている。なんというか、まるで漫画みたい(雑な説明)。映像を多用するのにはあまり賛成ではないけど、あれなら全然OKやなー。
さてさて、今回は、源ちゃん(星野源)目当てと言っても過言じゃなかったけど、やっぱり始まってスグに私は古田さんに釘付けになってしまったのでした。裏の顔は秘密組織のスパイ、表の顔は大家族のお父ちゃん(大阪弁)、その切り替えの美しさたるや。場の空気を一瞬で持っていく台詞ひとことの説得力、それに立ち回りが鮮やかでカッコいいこと!!そして対する大人計画の看板役者サダヲさんは、ヤクザなのに、ふくすけの時と同様生まれながらにして背負わされているモノが悲しすぎる。そしてそういう役、絶品やな。まぁとにかく気を抜く隙を作らせない・・・見所しかない。しかも、女性陣がこれまた個性的で振り切れた、というか、とにかくみんな濃くて魅力的。終始みんなに振り回されて良いとこなしやった源ちゃんが、最後に歌で全てをもっていくシーン、源ちゃんの歌だけでもグッとくるのに、その隣で狂ったようにタンバリンをたたく平岩紙ちゃんの狂女っぷりとか。このシチュエーションで泣けるとかもう意味がわからない。
モチーフになってる国とか人とか、これアカンやつやん、テレビとかで放送できへんやん、っていう松尾さんの脚本は、ブラックなのになんか愛!!忙しくて頭の中も収拾つかへんのにストレス全くなし!!文句なし!!スパイもののハズがスパイらしいコトあまりしてへんと思うけど、よく考えたらどんどん人も死んで行くけど、このハッピー感はいのうえさんの演出のせいでしょうか、スカパラの音楽のせいでしょうか。まーとにかく満足満腹でした。
今日、本屋さんで松尾さんの脚本見つけた。源ちゃんの歌った「ラストフラワーズ」の歌詞を改めて読んで、それだけで泣きそうになりました。あの曲、たぶんかなりスゴい。