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<あらすじ>
1960年。
ある町で、クリスティーンという少女がたった一人で女子修道院を襲撃、バットで尼さんや修道院長をボッコボコに殴りショットガン乱射、挙句の果てに放火して皆殺しにするという、なんとも派手な事件が起きた。
それから40年余り経た現在。
事件は都市伝説化され、巷では「妊娠した少女が修道院内で強制堕胎され、復讐のために聖職者たちを皆殺しにした」と噂されていた。
かつての事件現場である修道院跡地は廃墟のままで放置され、町のバカな学生たちの格好の肝試しスポットとなっていた。
大学生のクラリッサは恋人、友人たち、彼女の弟と共に、この有名心霊スポットを深夜探索することになる。
だが、ちょうど同じ頃、廃墟のとある部屋ではオカルトマニア4名が悪魔召還の儀式を行おうとしていた。
なんでもこの儀式、「未経験」の清い身体が必要なんだそう。
「ビアン」のため、未経験のクラリッサの友人が連中に拉致られ生贄の材料にされてしまう。
儀式のしょぼさとは裏腹に、アッサリ悪魔召還。
この時を待ちわびていたかのように、40年前の尼さんや修道院長が次々に復活。
生贄にされたクラリッサの友人やオカルトマニア達に次々と乗り移っていく。
肝試ししていた学生達もあれよあれよと言う間に彼らに喰い殺されゾンビ化、廃墟内はゾンビだらけ。
悪霊どもは建物を完全封鎖し、クラリッサ達に襲い掛かる。
悪霊たちが更にパワーアップするにはまだ「儀式」をしなければならず、そのためにはまた「清い身体の生贄」が必要なのだ。
生きている人間で残されたのは、未経験のクラリッサ、クラリッサの弟(=cherryboy)、オカルトマニアのひとり(彼はゲイ)。
そして、チェリーな弟とオカルトマニアのゲイボーイがまんまと拉致られてしまう。
着々と儀式の準備をはじめる悪霊(ゾンビ)たち。
運良く建物から脱出出来たクラリッサは「伝説の少女・クリスティーン」に助けを求めようと思いつく。
噂によるとクリスティーンは、事件後30年間病院へ収容され、今も廃墟の近くにヒッソリと住んでいると言う。
必死の思いで彼女の家のドアを何度も何度も叩くクラリッサ。
もうだめだ!と思った瞬間、ドアは開かれた。
そして彼女は、40年前の事件の恐るべき真相を知ることになる・・・
<レビュー>
冒頭の40年前の虐殺シーン(スローモーション)で流れるBGMにまずやられました。
ちょっぴり切ないオールディーズ・ナンバーに乗せて、ミニスカのパンクファッション、ボブカット、黒グラサン、真っ赤なルージュに咥えタバコ、酒ビンと銃と言う出で立ちの「クリスティーン」がスローモーションで暴れます。
個人的には、キル・ビルで「怨み節」が流れた時よりもツボでした。
そのオールディーズナンバーの曲名は邦題「恋と涙の17歳」。
原題は「You Don't Own Me」。
レスリー・ゴアさんが歌っておられます。
「涙のバースデイ・パーティー」は有名です(原題「It's My Party」)。
ちょっと脱線しますが、この曲がボーナス・トラックとして収録されているこのサントラも地味にお勧め。
大御所、ベット・ミドラー姐さんもカヴァーしています。
日本でもカヴァーされている方多数。
弘田三枝子さん、つちやかおりさん(フッくん嫁)、中尾ミエさん、ほりまさゆきさん。
しょっぱなから、この選曲センスには期待が高まります。
がしかし、物語はどんどんアホタレ路線に。
まず、血液が蛍光塗料、ゾンビ光る。
「死霊のはらわた」のメイク材料はおかゆだったりトマトケチャップだったりしたと言う話を聞いたことがありますが、なんでまた光る素材に目をつけたのかが謎です。
そんなに暗がりで目立ちたいか。
もういっそスパンコールでもつけてろって感じです。
ゾンビの感染方法も一貫性なしのわからんちんです。
憑依されたと思いきや、かじられてもゾンビ化してるし。
クラリッサの仲間の1人にチアガールの女子がいるんですが、この女子、憑依される時に顔の皮剥がされ、チアダンスを踊ります。
踊っとる場合かとツッコミたくなりますが、踊っているのは憑依後、つまりゾンビです。
一通り憑依(感染?)した後、ゾンビ達はロッカールームへ出向き中から尼僧コスチュームを取り出します。
そして、全員に行き渡るように配ります。
それから各自「お着替えタイム」です。
このようにゾンビ達は明らかに観客の反応を計算して動いているようです。
ゾンビ同士、結構仲良し。
クラリッサが助けを求めにいった「伝説の少女・クリスティーン」は40年の歳月を経て、さすがに婆になっておりますが、ロックでメタルな感じのワイルド婆さん。
美人だしカッコ良いです。
しかし、どうしても彼女が木の実ナナに見えてしょうがないのは私だけか。
クリスティーンの家でクラリッサは、40年前の事件の真相を知ります。
「妊娠して修道院の連中に強制堕胎された」というのは真っ赤な嘘で噂。
クリスティーンの息子は立派に成人して就職、親元を離れ自活してるそうです。
では何故クリスティーンが凶行に走ったのか。
実は40年前、すでに聖職者達は悪霊に憑かれており、悪霊たちは修道院に少女を集め、悪魔崇拝を浸透させようとしていた。
修道院の教室で少女たちに悪魔賞賛授業をする聖職者(悪霊)たち。
黒板にテストに出るポイントを書いてます。
授業をちゃんと聞かない悪い子ちゃんには、緑の下呂噴射します。
囚われの身の筈の少女たちにも緊迫感は微塵も見られません。
再現シーンでは少女クリスティーン(臨月)も出てきます。
40年前の惨劇は、実はクリスティーンが悪霊に立ち向かった結果だったのです。
しかしなんでまたこの修道院に拾われてるのか、子供の父は誰なのか、その辺の詳しい事情は明らかにされていません。
いちいち説明を求めようと思うとこの映画、観てられません。
バカボン節(これでいいのだ)で観ましょう。
クラリッサに泣きつかれたクリスティーン、最初は「ハァ?バカなお前らの尻ぬぐいをなんであたしが?」という感じなんですが、結局は一緒に助けに戻ってくれます。
家の中には銃器がいっぱい。
普段なにやってるんでしょうか、推定57歳。
バイクにまたがりタンデム、2人は廃墟に戻り戦います。
コンビ刑事よろしく、お互い背中合わせで銃乱射。
「撃てないヨ~」と最初ヘロヘロだったクラリッサ、なかなか安定したフォームで撃っております。
玉切れで弾丸を補充するために、クリスティーンが一旦戦線離脱したりアクシデントはあるものの、悪霊の儀式が行われそうなっていたのをすんでのところで阻止、チェリーな弟救出。
オカルトマニアのゲイボーイは捨てキャラだったのか、アッサリ悪霊に殺されてしまいます。
しかしこのゲイボーイ、殺される前にこんな状況下にも関わらず「ねぇ、ヤリましょうよ」とクラリッサ弟に迫っていました・・・
おまえの方が悪霊より数倍怖いわ。
ここまで観て、映画のチラシが何故こういうのなのか
やっとわかります。
犬?犬なんて出てくる?
・・・出てくるのです。
実は、クラリッサの仲間が飼い犬を連れて廃墟に入りました。
劇中でも足元をチョロチョロしています。
こいつはクラリッサの弟に非常になついてしまい、最後は弟と共に廃墟を脱出します。
さあーもうおわかりですよね(ごめんなさいネタバレにもほどがある)。
そして最後に一言。
アルバトロスフィルムです。
<超主観的評価>
ストーリー★★ スリル★★ テンポ★★ バカ★★★★ グロ★
総合★★★
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