トラブルは発展の種。
悪と見做すべきではない。
トラブルが起きる時は、嫌でも起きるのであって、それを未然に防いだとしても、次のトラブルが起きてくる。
英雄はトラブルがあっても、その渦中に身を投じていくが、小利口な小役人はいかにトラブルを避けるかということに腐心する。
そんな小利口な小役人にしてみれば、トラブルを起こす人は、悪党以外、何者でもないだろう。
有能な経営者であれば、顧客のクレームに対して真摯に耳を傾け、我が社の問題を見つけるだろう。
確かに、どうでもいいクレームがいっぱいあるだろうけど、その中にわずかであっても、貴重な教訓を伴ったクレームがある。
しかし古参の社員は、どうでもいいクレームと貴重なクレームも、どちらも一緒くたに扱って捨ててしまう。
何も起きなければ、それで良しというわけにはいかない。
クレームの中にこそ、生き残る術がある。
混乱の中にこそ、発展の種がある。
現場では絶えず問題が起きている。
そうであるのに、その事を握り潰して、何事も無かったように見せるのは、まさに獅子身中の虫だ。
こういった輩はいつも身近にいるものだ。
それを見抜くことができるか。
見抜くことができなければ、それ以上の発展はない。
後は下り坂である。