2週目が終わりました | 小学校非常勤講師のブログ

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退職して非常勤講師をすることにしました。毎日があわただしく過ぎ去っていくので、日々の記録を書いていきます。学校名は伏せておきます。似たような学校、似たような先生がいたとしても、たまたま似ているだけですので気になさらないでください。

 さて、2週目が終わりました。

 今日は、12時間目は授業がありませんでしたので、ノートの点検を行いました。2校時で5・6冊のノートを見ました。一番大変だったのは、図形の作図の点検です。いろいろ問題があるので、その問題の正答をトーレーシングペーパーに作図し、それを元に丸付けを行いました。
 困ったのは、丸か罰かの判断基準です。各担任の先生に尋ねる時間はなかったので、適当にしました。
 3時間目から5時間目は少人数指導の時間でした。

 2週間が過ぎました。
 他校、他市、他府県という学校環境の違いの中で、子どもが育つ環境の違いを考えてきました。相変わらず、力が弱い子どもは切り捨てられているのではないかという疑念は払拭できずにいます。きっと担任の先生はどこかで力が弱い子どもへの指導を行っていると思うのですが、まだ見えてきていません。

 一方で、子どもが育つ環境は、他校、他市、他府県を越えて、似たようでもあります。これは、今の日本が抱えている問題ではないかと思ったりします。
 自己肯定感低い。
 確かに、昔からいました。昔は愛情不足の子どもと捉えていましたが、今は「認められていない子ども」という表現をしています。いろいろな「伸びしろ」を持っているのに・・・持っているはずなのに、伸びていない。その原因が「認められていない」というところにある、そういう子どもです。学校で、先生が、その子どもを認める発言をしたことが元で、その子どもが伸びる、そういうことがある子どもです。
 昔「個の確立」という言葉を仰った先生がいました。一人の人間として育てることを目標にする、ということです。「他律」「集団律」から「自律」に向かいます。その「自律」を目指す教育だと思います。

 自己肯定感の低さに、保護者の過干渉が見える。
 子どもに、自分で考えさせ、判断させ、実行させたら良い場面で、より良い方法を保護者が示すことで、子どもが自分で考え、判断する機会を奪っている、そういう意味での過干渉です。
 保護者、塾の先生、学校の先生の言う通りにしていれば、間違いがない、そういう価値判断が子どもの基底にあるのです。それはそれで、大事な価値判断だと思いますが、「じゃ、あなたはどう思うの?」と尋ねた時に答えられないのです。
 自律と他律、どちらが良いかという判断はできません。どちらも良いことです。先人の知恵に従うことも大事なところですし、新規開拓の精神も大事なところです。ただ、気になるということです。

 自己肯定感の低さに、保護者の過干渉(わがまま)が見える。
 親が自分勝手であり、その時々の判断基準で判断し放題、という環境で育った子どもです。ルール無用、これが基準です。よく言う言葉は関西方言で「ええやん」という言葉です。「いいじゃないか、いいじゃないか」という言葉です。
 学校に入れば、社会のルールというものを教えられます。他の子どもの大部分は親の我が儘の下で育っていなかったりします。そこで、周りの子どもと軋轢が生じたり、先生もそちら側だったりすると、自己肯定感が下がります。「なんで(なぜ)周囲から認められないの?」と本人は思うわけですが、社会には一定のルールがあるということが理解の外にある子どもですから、その点が理解できないわけです。
 その子どもにどう対応するか。これには、私は、共体験の場を構成しつつ、少しずつ、「どう思う?」「そうやろ」という言葉を交えながら、かみ砕いて指導することを行ってきました。他に良い指導方法は思いつきません。

 自己肯定感の低さに、発達障害が見える。
 これまでは、生育歴が元になって生じた難しさです。発達障害は持って生まれたものです。その子に責任はありません。その親にも責任はありません。
 アスペルガー症候群、ADHD,、学習障害という範疇が認められているようです。その範疇で判断できないと思われる子どもがいますが、範疇を決めるのはお医者様の仕事です。ただ、子どもを指導する立場の人間としては、お医者様の判断は、いつも「ちょっと違うなぁ」という感想を持ちます。でも、お医者様がこのように指導して欲しいと言われることは、自分なりに解釈しつつも、従うように努力していました(しています)。
 学習障害の子どもにはいつもこう言っています。「あなたはいいねぇ。人よりたくさん勉強できるのよ。人は1時間で勉強できることを、あなたは3時間も勉強できるの。いいねぇ。いっぱい勉強できるの。」と。勉強する時間が多いことは良いことだと思いませんか?