鹿児島大は27日、2005、08年度の歯学部卒業試験で採点ミスがあり、男子学生8人を誤って不合格とし、留年させていたと発表した。

 8人は歯科医師の国家試験を受験できず、新たな学費を負担するなどの被害を受けており、同大は8人の卒業をさかのぼって認めるとともに、金銭補償も検討している。

 発表によると、試験はマークシート方式で行われ、05年度は68人、08年度は60人が受けたが、両年度の採点を担当した男性教授(58)のミスで05年度は本来合格していた3人が、08年度は5人が不合格とされた。

 08年度の試験では、教授がパソコンで学生の答案と解答を照合した際、別の問題の解答で採点するなどしていた。

 08年度の試験で不合格とされた学生が「納得できない」と、問題と自分の解答を開示するよう要求。開示された解答を自己採点した結果、ミスが判明した。

<読売新聞>