島原市は二十七日、税の還付金四十六万円を横領していたとして、同市税務課固定資産税係の濱崎耕輔事務員(24)を同日付で懲戒免職処分にしたと発表した。

 横領した金は全額、市に返済された。市はさらに調査を進め、刑事告訴するか検討し、上司らの処分も決める方針。

 市によると、濱崎事務員は固定資産税・都市計画税の還付業務を担当。二重納付などで本来納税者に返すべき還付金について納税者に通知せず、会計課に「自分が直接届ける」などとうそをついて支出させ、自分で書いた領収書を提出して着服。昨年十月二十三日から今年二月六日までに十三件(七千-十三万五千円)、総額四十六万円を横領した。

 三月十六日、納税者からの問い合わせで発覚。その後の調査で不審な事務処理が見つかり、本人も横領を認めた。借金返済や生活費に充てたという。

 市役所で記者会見した横田市長は「市民、納税者の皆さまに深くおわびする。信頼を一日も早く回復できるよう全力を尽くす」と陳謝した。市は早急に再発防止対策委員会(仮称)を設置し、公金や書類のチェック体制の整備など再発防止策を講じるとしている。


<長崎新聞>