『世界不思議百科』

コリン・ウィルソン + ダモン・ウィルソン   青土社  2007/2

 

 

 

<ベン・マックドゥーイ山の灰色の巨人>

<背後で響く不思議な物音>

<「私が登ったもっとも不思議な山」と形容>

1925年、スコットランドのアバディーンで開催されたケルンゴルム倶楽部の第27回年次総会で、著名な登山家ノーマン・コリー教授は不思議な体験について発表を行った。あの恐怖を味わったのは、1890年のことである。教授は一人で海抜約1200メートルのベン・マックドゥーイ山(マックドゥーイ山)に登山していた。高い台地部のケルン(道程塚)から戻る途中、霧が深くなった。その時、彼は後ろで地面を踏みしだく音を聞いた。「だれかが自分の後ろを歩いている感じだ。しかし、歩幅は明らかに自分の3倍か4倍はある」。初めは気のせいだと自分に言い聞かせる。歩き続ける。やはり足音はひたひたと自分をつけてくる。

 

・この話によると、「イエティ」または雪男タイプのものが、ベン・マックドゥーイの山肌に住みついているかのように聞こえる。しかし、ほかの登山家の見聞も総合すると、それほど単純な説明で片がつく問題ではないらしい。

 

・『ベン・マックドゥーイの灰色の巨人』の著者アフレック・グレーがフレアの取材に来た。ところがデンシャムが語った話について、フレアにはまったく記憶がなかった。しかし、フレアにはこのほかにも奇怪な体験があった。彼はこれを「私が登ったことがあるもっとも不思議な山」と形容した。

 

<山にこだます歌声>

<茶色の体毛に覆われた身長6メートルの動物>

・「夜は輝いていました。20メートルほど先を1つの巨大な褐色の動物がふんぞり返って斜面を下りるところでした。彼は『ふんぞり返って』という言葉を使いましたが、彼の印象では動物の丈は約6メートルで、短い茶色の毛に覆われていた、巨大な類人猿にしては直立して見えた。腰は下方が細くなっている感じで、両肩はがっちりと広い。

 

<悪のオーラが突然に漂う>

<ヒマラヤの聖人 それとも幻影の奇獣>

・しかし、ベン・マックドゥーイの目に見えない存在に関する多くの話は、「灰色の巨人」は「記録」に過ぎないという考え方に疑問を投げかけるものである。アバディーンの弁護士で登山家のジョージ・ダンカンは、山の斜面で悪魔を見たと堅く信じる一人である。

 

・その時の状況をダンカンは次のように語る。「突然、目の前に丈の高いものが現れました。今まであんなに身がすくんだことはありません。黒い服を着ていました。悪魔の例の格好そのものです。それが長い袖をだらりと垂らして手を振りながら、近づいてきました」。彼はその姿は煙に包まれていたとの印象を持っている。ドッグカートがカーブを曲がるとその姿はふっと視界から消えた。

 

・ランキン夫妻はロシマーカスからライリッヒ・グル-の山道を経由してマーへ自転車でサイクリングしていた。7月だが山道はひどい寒さだ。プールズ・オ・ディで夫妻は突然自分たちの背後に「存在」を感じた。振り返る。オリーブ色の肌の大きな男が丈長のローブとサンダルを身につけて立っている。長い髪が風になびいている。「恐怖はまったくなかった。仏教徒だから、われわれはそれが誰かすぐに分かった。二人はひざまずいて敬意を表わした」。夫妻はそれを菩薩と認識した。「この世界の運命を司り、年に1回ヒマラヤの洞窟で会合をお持ちになる『完全な人』の一人」である。

 

・ヒュー・ランキン卿によると、その存在は夫妻にサンスクリット語で語りかけた。彼はうやうやしくウルドゥー語で答えた。「菩薩が私どもといっしょにおられたのは約10分だが、その間、天上の一群の音楽家が天の高みで楽を奏で続けていた…菩薩が私どもからお去りになると、音楽は止んだ。再び聞こえることはなかった」。この夫妻も一種の「歌声」を聞いたかのようである。

 

<宇宙人の地球根拠地ベン・マックドゥーイ>

・ホリディは、「幻影の奇獣」を未確認飛行物体に関連づけ、UFOの権威者ジョン・キールからあれこれ引用している。ジョン・キールは、UFOのことを、おそらく別の天体から飛来した一種の未知の飛行物体とまず考えた人物である。最終的に超自然的要素を備えているらしいと考える。

 

・ここで妙な具合だが、アフレック・グレーは「宇宙飛来物体」説がベン・マックドゥーイ現象の有力な説明になると考えているらしい。グレーは、ジョージ・キングという元タクシー運転手が1954年にロンドンのカクストン・ホールで設立したエーテリアス協会というものを指摘する。このキングという人物の主張は次のようなものだ。自分は、北デヴォンシャーのホールドスト-ン丘でマスター「ジーザス」と会った。その際、自分が宇宙空間の特定の知性体との第一の心理的連絡媒体に選ばれたことを知った。自分は世界中を旅するよう命ぜられた。世界の18の霊山に、宇宙の霊力を「充填」することが使命である。

 

・その霊山の一つクリーグ・アン・レス・コーインは、ベン・マックドゥーイの北西約5キロの位置だ。キングは、ベン・マックドゥーイ山塊の中には、グレート・ホワイト・ブラザーフッドの避難所の巨大なドーム状建築があると断言している。エジンバラにある「活動真理アカデミー」という研究グループもベン・マックドゥーイは「宇宙人の地球根拠地」と考えている。

 

・いわゆるレイ・ラインの「捜索者」は、教会、古墳、直立巨石群などの聖なる場所を結ぶレイ・ラインも、基本的にはこの磁力が異常に強い場所は「超自然」現象が起き易い場所というのも多くの専門家が一致する考え方である。現実にこの種の場所は人間の感情を「記録」し、一般に「幽霊が出る」とされる現象を引き起こす。古代に虐殺が起きた「幽霊谷」でのフランク・スミスの体験は、これで説明がつきそうだ。

 

<大地の精霊たち>

・F・W・ホリディは、「灰色の巨人」のような現象の説明は、科学的説明と「超自然的」説明のどこか中間あたりにあるものだと述べている。

 

 

 

『幸運力が高まる生き方』
ウィリアム・レーネン   中経文庫    2011/9/25

 


<シャスタ山にすむさまざまな存在>
<アメリカ先住民たちの聖地「シャスタ山」>
・アメリカ先住民たちは、太古よりシャスタ山をパワースポットとして考えていたのです。シャスタン族、モドック族、アチュマウィ族、アツァガウィ族、ウィントゥ族には、この山にすむ神々や女神たちの物語が伝えられています。ここでは、シャスタ山周辺にいる存在のお話をしたいと思います。

<失われた大陸>
・まずは、シャスタ山の地下にある大都市のお話です。これは、失われた大陸レムリアの一部のことです(じつは今もなお、多くの山にはレムリア大陸が存在しているのです)。ここにすんでいるレムリア人たちは身長が高くおよそ220センチの背丈があります。
 男性、女性ともに、さまざまなスタイルの洋服を着ています。ヘアスタイルは長髪で、それぞれが異なる色をしているのも特徴です。
 彼らを目撃したという記録は、過去にも現在にも数多く存在しています。その目撃報告の中には、恐怖を感じたという人たちもいれば、大きな喜びを表現している人たちもいます。
 

・以前、シャスタ山で数日間も遭難した人々がいました。彼らは、生還した時「こんなに長い間、遭難していたとは思わなかった。自分達は、たった数時間だけ道に迷っていただけだと思っていた」と口にしています。
 聖なる山での時間は、私たちが、認識しているような時間の流れとは違うようです。また、彼らは、レムリア人たちが安全な道を教えてくれたとも話していました。
 

・レーニア山、シャスタ山、富士山、チベットのカイラス山はトンネルでつながっているといわれています。
 レムリアのマスターたちは、このトンネルを使ってさまざまな場所に短時間で移動することができます。彼らは、私たちのように時間や距離に制限されていないのです。

<多くの見えない存在が暮らす山>
・レムリア人以外にもさまざまな存在が、シャスタ山にすんでいます。アメリカ先住民たちの伝説の中にはシャスタ山の山頂にすむビッグフットやサスクワッチと呼ばれている存在の話があります。この存在は、毛で覆われているのが特徴です。
 アメリカ先住民以外にヨーロッパからアメリカ大陸へ移住してきた人たちも、ビッグフットやサスクワッチの物語を伝えています。
 ヨーロッパやアジアで目撃されているのは、マピンクエイ、スカンク・エイプ、ヨウィアー、ミゴイといった名前で呼ばれているものも、シャスタ山に存在しています。また、シャスタ山の森にはリトル・ピープル(小さい人々)と呼ばれるものたちもすんでいます。
 

・エルフ、妖精、スティック・ピープル(手足や体が小枝でできているように見える存在)もこのリトル・ピープルに含まれます。
 エルフや妖精は人の形をしていますが、とても小さな存在です。多くの人たちはこのようなリトル・ピープルが見えない存在だといいますが、リトル・ピープルは人間の脳を操作して自分たちの姿を見せたいと思った人達にのみ、その姿を見せるのです。

<異次元につながるポータル>
・シャスタ山周辺には多くの人が空中で動いている「光」を目撃したと話しています。このような現象は、宇宙船が地球の大気を通過するときに放出している光の可能性が高いでしょう。
 シャスタ山は地球外、地球内のUFO発着基地でもあるのです。アメリカ先住民たちは、宇宙船や宇宙人たちをシャスタ山で目撃したと、話しています。
白人達がこの地域に入植したあとも、宇宙船や宇宙人たちの目撃情報があとを絶ちません。

・シャスタ山には異次元空間とつながっているポータル(扉)があるのです(シャスタ山だけでなくレーニア山(ワシントン州を代表する火山)、富士山、カイラス山(チベット)にも、このポータルがあります)。
 別の次元の宇宙船や存在達がこのポータルから入ってくると、空中に発光物を目撃したり、大気中での振動を感じることがあります。

・これからの時代、人々に求められているのは、古い考えを解放し、新しい考え、異なる考えにオープンになることです。そして、奇跡や見えない存在たちが実在していることを信じることなのです。