第２回ワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）決勝（日本５－３韓国、２３日＝日本時間２４日、米・ロサンゼルス、ドジャースタジアム）延長十回、イチロー（マリナーズ）のバットが日本を世界一に導いた。
３－３の同点で二死二、三塁からイチローは守護神・林昌勇（ヤクルト）から中前へ２点適時打を放った。
「ぼくは持ってますね。神が降りてきたという感じ。日本中のみんなが注目しているだろうと思って、自分の中で実況して、結果が出ないものですが、それで結果が出て壁を越えたと思います」と冗談混じりに自画自賛した。
決勝戦は４安打と韓国投手陣を粉砕したが、東京の第１ラウンド、米国の第２ラウンドになってもバットは湿りっぱなしだった。
「もう苦しいところから始まって、苦しいが辛いになって、心が痛んで、最終的に笑顔になった」とスーパースターも打てないプレッシャーに押しつぶされそうになっていた。
それでも、日の丸を手にしてドジャースタジアムを一周して世界一をアピールでき、「気持ち良かったですねえ。ほぼ、いきかけました」と最後まで興奮状態はおさまらなかった。（サンスポ）
さすがイチロー。自分で言わなくても皆彼が何かを持っていることは知っている。
日本は理想的なストーリーで2連覇を果たしたが，阪神と福岡ソフトバンクと東京ヤクルトを応援する人には喜びきれぬ部分がありそうだ。
まず，1点リードの9回ウラになぜ藤川球児が出てこなかったのか。ダルビッシュ有がいくら優れた投手であっても，抑えの専門は藤川だ。その彼がこんなにおいしい場面で出てこれないというのはよほど調子が悪いか，キャンプで痛めた足の影響があるのだろう。これは必ずシーズンに影響するし，ＪＦＫ解体後も不動の守護神として君臨するはずだった藤川が活躍できなければタイガースに浮上の余地はない。
同じ事は馬原孝浩にも言えよう。球児がいなければ馬原，という選択肢にもならなかったのは問題があるだろう。本人としても不本意のはずだ。
スワローズファンとしてはわが守護神だが敵国のイムチャンヨンが酷使され最後に打たれてしまったことの影響が考えられる。最後の一撃はイチローをほめるべきものだったが，燕党とすればここでの敗戦をシーズンでの奮闘のモチベーションにしてほしいところだろう。
全員でもぎとった観のある連覇だが，どこかに納得できない選手がいてしまうのは仕方ない。そうした選手がシーズンでどんな姿を見せるかにも注目したい。
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