6月25日に行われた、「橋下市長に、異議あり!!6.25集会」に行ってきました。
橋下市長の政治手法の問題点を指摘する集会は、これまでも数多くありましたが、
法曹8団体が主催したという点が注目されました。
会場となった中之島の中央公会堂には、二階席にまで立ち見が溢れるまで人が入っていました。
会の進行は、法曹界、公務員の立場から橋下市長の政治手法に対する危険性を指摘する内容をリレートーク形式で話していく流れでした。
オープニングは、日本センチュリー交響楽団による演奏から始まりました。
一度は廃止の対象にされた学童保育に携わる人達も登壇しました。
公務員や法曹界といった専門的な知識からではない一般目線から主張は、とても心に響きました。
サプライズゲストのような形で平松前大阪市長が登壇しました。
冒頭は大阪市政に対するマスコミ報道姿勢の批判から始まったのですが、平松氏がマスコミ出身だけに内容に説得力が感じられました。
また、「公務員は市民の為に一所懸命がんばっている、それなのに不祥事が起こる度に『なんで?』と思った、しかし・・・」と、市長をされた経験から公務員叩きの風潮に対しても警鐘を鳴らしていました。
そして最後に、このことを「周りにいる一般の人達に知らせて欲しい」と語っていました。
時間の関係で簡潔にまとめていましたが、これらの話は民主主義崩壊の危険性にまで孕んだ内容だけに重く感じられました。
さて、この集会は確かに中央公会堂に人が一杯入っていたのは事実です。
しかし、入場者の顔ぶれを見ると、ほとんどが公務員などの組合関係者で動員によるものだったように見受けられました。
この会を総括して、「沢山の人が結集して意識を共有して一層の団結をすることに成功しました」、と考えているのならば、それは大きな間違いだと思います。
組合関係者ばかりを多数動員したところで、結局は「組合内の集まり」でしか無いということに気が付かない限り、世間一般からの公務員バッシングは収まらないと思います。
平松氏が語った、「このことを一般の人達に知らせて欲しい」というのは、それらを踏まえた上での発言ではなかったのではないでしょうか。
また、来ている人が、圧倒的に男性ばかりだというのも気に掛かりました。
登壇者の女性が、橋下市長が男女共同参画施設のクレオ大阪を廃止しようとしていることに対し、「橋下氏は女性に対して恐怖心があるのではないか」という旨の指摘がありましたが、それはこれまでの組合の組織運営にも同じ事が言えるのはないでしょうか。
それが、この日の男性ばかりの入場者という結果に表われていると思うのです。
登壇者の中に一度教師を免職されたが訴訟を起こして勝ち取り、復職したという女性教員がいました。個人的には彼女の生き様に希望の光を感じました。
女性は男性のような組織運営の倫理を優先するのではなく、「自分そのもの」から主張するので、部外者の自分にも充分伝わってくる物がありました。
公務員バッシングを払拭するために戦う相手は橋下氏だけではなく、世間一般の風潮だということに気付くためにも、女性に組合の役職の主要ポストを明け渡すくらいの覚悟が求められると思います。
この日の男性入場者の多さは、組合にしがみついた結果、女性からそっぽを向かれても、それでも組織に執着するしかない仕事依存の男性の姿を晒していたようにも思いました。