ウルトラ怪獣アートワークスにデザイナー名が記載されていないのでまとめてみた【帰マン編】の続きです。
僕が調べられる範囲で超獣や宇宙人のデザイナーをまとめました。
資料で明記されていることが確認できた超獣+デザイン画の署名で判別可能な超獣と、wikipediaに記載されているものの出典が確認できなかった超獣は分けてまとめました。
とは言え、資料によって情報が異なる可能性もあるのでこれが全て正しいとは限りませんが。
ウルトラマンA
(1972-1973年)
鈴木儀雄(すずき よしお)
ガマス(9)、バラバ(13,14)、エースキラー(14)、キングクラブ(15)、カウラ(16)、巨大ヤプール(23)、ギタギタンガ(29)、ヒッポリト星人(26,27)、ファイヤー星人(39)、フブギララ(43)、ハンザギラン(47)
本編美術、ウルトラマンエース、隊員服、タックガン、TACマーク
【出典未確認】ユニタング(11)、サボテンダー(12)、ブラックピジョン(18)、スフィンクス(25)、レッドジャック(30)、バクタリ(31)、カイテイガガン(34)、ドリームギラス(35)、スチール星人(40)、ジャンボキング(52)
高橋昭彦(たかはし あきひこ)
※現在は井口昭彦(いぐち あきひこ)名義
ベロクロン(1)、カメレキング(2)、バキシム(3)、ガラン(4)、アンチラ星人(10)、コオクス(32)、バットバアロン(33)、ガスゲゴン(45)、アクエリウス(49)
特撮美術、タックファルコン、タックアロー、タックスペース、ウルトラの父など
【出典未確認】ブロッケン(6)、ゼミストラー(20)、ルナチクス(28)、アングラモン(29)、サウンドギラー(36)、マッハレス(37)、スノーギラン(38)、ファイヤーモンス(39)、オニデビル(44)、ユニバーラゲス(49)、サイモン星人(52)
作者不明
アリブンタ&ギロン人(5)、ドラゴリー&メトロン星人Jr.(7,8)、ザイゴン(10)、ホタルンガ(17)、キングカッパー(19)、アプラサール(21)、ブラックサタン&宇宙仮面(22)、マザリュース&マザロン人(24)、シシゴラン&カイマンダ(41)、アイスロン&ウー二代目(42)、ダイダラホーシ(46)、ベロクロン二世(48)、シグナリオン&レボール星人(50)、ギーゴン(51)
作者不明について―
高橋(井口)氏が
「知られた人以外にも怪獣デザインにかかわった人は多いと思う。結構、テロップに出ない人もやっているんですよ。僕の下にいた美術助手(当時)の木目憲悟君も『A』の超獣をデザインしていましたよ。」
と証言されています。
作者不明の中にはそんな彼らのデザインも含まれていると思われます。
木目憲悟氏はミラーマン、ジャンボーグA、ウルトラマンレオにも参加されていました。
超獣から話は逸れますが、鈴木氏のエースデザイン解説が面白いので少し紹介します。
・「たくさんの文化を地球上に広めたローマにあやかってウルトラという文化を宇宙に広めていこうという象徴」という意味を込め、エースの角はローマの軍隊の鎧を少し取り入れた。
・丸い穴を空けたのは男女が和合するという意味の「和」と「輪」をかけた。みんなが楽しく輪になる「平和の輪」
・鼻の線や口元も曖昧で、こちらから見ると優しさがある、逆から見ると強さがある、その逆から見ると元気がある、という多面的なものを狙った。
鈴木氏は「そうなったかどうかは解らないですが」と謙遜されていますが、エースのデザイン、特にマスクは誕生から45年が過ぎようとしている今でもオンリーワンの存在感を放っています。
エースの横顔は男女合体という神秘的なヒーローの気品が溢れているし、少し下のアングルから見上げると大仏のようにも見えますし、真正面から少し横にずれた角度から見ると若き戦士という雰囲気も感じます。
↑これは僕の勝手な感覚ですが、エースは見た人によって様々なイメージが膨らむ奥深いデザインだと思います。
タロウ編へつづく。
【参考資料】
ウルトラ怪獣アートワークス1971-1980(出版ワークス)
語れ!ウルトラ怪獣(KKベストセラーズ)
大人のウルトラマン大図鑑 第二期ウルトラマンシリーズ編(マガジンハウス)
語れ!ウルトラマン 兄弟激闘編(KKベストセラーズ)
ウルトラマンA DVD4巻 ライナーノーツ
僕らのウルトラマンA(辰巳出版)
wikipedia