もっと早く来たかったのだけれど、夏タイヤで中央道を走るのもちょっと怖いな、という季節になってぐずぐずしていて、この時期になってしまったわけです。
あたしの車の旅は未明３時に出発するのが定番。
渋滞なんてこりごりだし、なにより気兼ねせずにスピードを出せるので。
東名よりも中央高速は山あり谷ありで面白いのですが、夜が明けるまでは景色が楽しめないのが少々難アリですけどね。
今回の誤算は頼みのカーナビくんのストライキ。
以前からちょっと調子悪かったのですが、部屋で目的地をいくつか設定した時は大丈夫だったので、なんとか持ってくれるかと思いきや、電圧の関係なのか車の中ではDVDをまったく読み込まなくなってしまいました。
しょうがないので、高速を下りる前のPAで岐阜県の地図を立ち読みしてだいたいの位置を確認。
耳神社というのは土岐ICを下りてから北のほう、中山道沿いということなのですが、境内があるわけでもなく、地図に載ってるようなものではなくて、道沿いに階段があって２０段ほど登った祠（ほこら）のようなものらしい。
途中に「→耳神社」という表示は見つけたので、道は間違っていないのは確かなのですが、なかなか見つからない。
しかたないので、車を降りて近くの民家の方に訊いてみると、親切に教えていただいて、なんとか見つけることができました。
逆方向から来れば、わかりやすかったのよね。
難聴になって以来３ヶ月余、PCの壁紙にして毎日お祈りを捧げていた御神体が、写真そのままにそこにありました。
神社の全容は写真のとおりですが、囲いには「寄進 当区老年者」なんて文字があったり、手すりがわりのスチールパイプもおそらくはお賽銭や寄付でまかなわれたものと思われます。
右側に吊るされている、この鎖の付いた中国の武具のような水色のキリを耳に当てて、病気が治ったら年の数だけキリを束にしてお供えする、ということなのです。
治った暁にはキリの調達がまた大変そうですが、お礼に再び訪れることを約してずっと心に描いていた地を後にしました。
さて、ここからは遊びの時間。
岐阜まで来てそのまま帰るってのももったいないので、女装のメッカ名古屋のスポットを探索することに。
１９号線を名古屋へ向かって下りていき、愛知県春日井市に入ると道幅もかなり広く、幹線道路にふさわしい感じになってきました。
まずは、いちおう当たりをつけておいた「快活空間」というネットカフェで休憩。
ネカフェや漫画喫茶で変身、って話はよく聞きますが、実際やってみると結構たいへん。
昔は完全に隔離された個室だったけど、今は上からも下からも見えるようになってますからねぇ。
マッサージチェアのスペースを選んだのだけど、読書用のライトしかなくて暗かったので、メイクの仕上がりは70％位の出来。
カーナビがダメになったので、PCで今日の目的地を再確認しましたが、ネットが遅い遅い。テレホーダイ時代を思い出しました。
掲示板に「春日井にいます」と書き込むとお友達のかおりんから連絡があって、会いに来てくれるとのことなのでミニスカ姿になって出発。
男で入って女になって出て行ったわけですが、店員さんはさすがに何事もないかのような対応。
でも、入会金を取り忘れていたようなので、内心動揺してたのかも・・・ごめんネ。
ネカフェからほど近い女装子が集まる映画館「春日井ユニオン」へは１０分ほどで到着。
ただ、駐車場が狭くて、１０台ほどが斜めに詰め詰めで停めている状態なので、１台分空いたものの「こりゃ無理だわ」と逡巡していると館長さんが出てきて誘導してくれて助かりました。
見慣れない大宮ナンバーのうえに、粉塵だらけの車で恥ずかしいったらありゃしない。
この季節は黄砂やら花粉やらすぐかぶっちゃうし、今年はPM2.5なんてのまで参入してきたので当然のようにほったらかしで、名古屋に着くまでにどこかでガソリン補給と洗車して行こうと思ってたのに、適当なところがなくって。
こちら方面ってなぜかセルフのスタンドがほとんどなくって、妙に高いんですよね～意外。
かおりんと合流して、お隣の喫茶店でおしゃべりしましたが、会うのは初めてなのに、全然違和感なく、気づけば旧友のようにお話していました。
聞いていたほど背が高くなかったのだけが意外。
映画館を出るともう真っ暗で、やたら寒くなっていましたが、かおりんの先導で名古屋に入り、当地屈指のスポット「トイボックス」へ。
土曜の夜ということもあり、なかなかの大入り。スタッフの女装さんはチョーかわいい。
そんなに広くはないスペースですが、カラオケ部屋、麻雀部屋、ゲーム部屋って感じで分かれていて、その辺がトイボックスってネーミングになってるのかな。
たまたまあたしの名前をご存じの関東方面の男性がいらして、どうやらお友達のお友達みたいだったので、いろいろお話をお聴きしました。
「女装子のどこがいいのか？」とか訊きまくってた初心者の頃を思い出しましたね。
11時過ぎると、もう20時間以上寝てないわけで、さすがにかなり眠くなってきたので、お店の人に近くのホテルをいくつか教えてもらいましたが、さすがに土曜の夜、駐車場は空いててもフロントに訊くとどこも満室。
ホテルは諦めて、寝れるとこならどこでも、ってことで、目に入ったカラオケボックスで一泊することに。
最近はカラボでも身分証明がいるのね。別にかまいませんけど。
速攻メイク落としてドリンクバーを何杯か飲んだあと、四角いソファーを６つ連結してベッドにしました。
灯りを落とせば、寝心地の悪さなど感じる前に熟睡してしまいましたよ。
朝は５時頃には目が醒めたので、せっかくのカラボだからと景気づけに西城秀樹とaikoを歌ってみましたが、やっぱり耳がザワザワするだけでダメでした。
帰り道は去年開通した新東名。
道が広くて車も少なく快適、PAも広くてきれいでしたよ～。
今回の旅は、かおりんはじめいろんな人に助けられたような気がします。
みなさん、どうもありがとう。
あたしも困ってる人を進んで助けてあげられる人になります。
