今週のマーケットは、米国での利下げ期待がほぼなくなったことでハイテク株の割高感が生じることになり売り逃げる投資家が続出したと思われ、日本株の半導体セクターが総崩れとなりました。円は動きませんでしたがドル買いとコモディティ買いが強まり地政学リスクも重なったことでインフレ継続が強く意識されたと思われます。
米国市場のマージンデッド推移です。
昨年10月から着実に増加しています。
2022年の時と今が似ていることが分かります。
当時の方が信用買いが大きく、今の方が株価が高いことが違いですがこの需給面においては買われすぎていた反動が生じてきていることは言えると思われます。今の方が株価が高いのは自社株買いや日本人の買い含めて他の要素がおしあげているわけです。
その2022年のS&P500週足チャートですが、今後の値動きの参考になるかもしれません。
東京市場の信用倍率です。
日経平均の4万円回復の原動力は期末の貸株返済と信用買いであったことが分かります。
日経平均週足チャートです。
概ね34000円⇒41000円の値動きですから、7000円上昇で半値が37500円となり、37500円が分水嶺といえます。
よって、目先の強弱感は37500円ハイアンドローで測ることが出来ます。
F&Gの中の項目であるジャンク債の信用スプレッドです。
項目の中でこれだけがGREEDのままです。
つまり、今の急落は利下げ期待を醸成させた当局のリードが間違えたリードをしていたことでインフレ鎮静化は未だ出来ないから高金利が続くという状態に引き戻されているだけと言えます。もし、これから信用リスクが生じてくればなんやらショックのようなこの程度ではない暴落リスクがでてきますが、今の信用スプレッドからはその兆候はありません。
よって、米国ハイテク株の信用買いが行きすぎたことで反動が出ているだけと考えられます。
決算を経て。需給整理が終わってからが方向性を作る段階と思われますので日銀会合とFOMCが終わって全ての材料が出るまでは思惑で乱高下すると考えます。
個人的には、上記した信用買いが投げるまで明確な上昇転換は難しいと思っています。