メロキュン企画第9弾「メロキュンカフェバー☆オープン!」VD編(前) | 自家中毒

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こんにちは
当ブログは挨拶を1年半あまり忘れる人間による妄想ブログです
(二次創作を含みます 作者さま・出版社さまにはかかわっていたらとても書けないようなブツが並びます)

仕事が忙しくて無駄に前後編になってしまいましたorz

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【メロキュン企画第9弾「メロキュンカフェバー☆オープン!」  グラブジャムーン】
…日本人はネタとして食すような偏執的甘さ


「助けてえ~! モー子さああぁん コーンがあああ……」

 ラブミー部室のドアをバカーンと押し開けて、落涙したキョーコが現れた。


(もぉー 今度はどんな痴話ゲンカ?)

 そう思いながらも、奏江は席を立ちとびきり濃い紅茶の準備をはじめる。


「最短でも夜の9時43分(←1分単位)ごろまで会えない理由として、今日のスケジュールを細かく教えてくれちゃったの!」
(※最短=ありとあらゆる無茶をした場合の時間)


「はあ? それでさびしいって?本当にくだらない悩みね」

 しかし、キョーコの悩み事のくだらなさ加減は奏江の想像の上をいくのが常である。


「だから、今すぐ自転車を力の限りこげば会える!なんて思っちゃうのよおぉ!!
 絶対楽屋に行って顔見たとたんに体力の限界を迎えるわ
 迷惑なんてもんじゃないのに、会いに行きたくてたまらないのよぉおお!!!」
(※力の限り=タクシーをあおるレベルの爆走)


「ふーん……」

 とぽとぽとマグカップに紅茶が注がれる。


「そんなクールな反応じゃなくて、女優としての自覚が足りないって叱りつけてってば!」

「叱ってとか言いながらうるうるした瞳ですがりつくんじゃないわよ! 気持ちが悪い!!」
(↑M志願の男に告白をされたおぞましいメモリーがよみがえりました)


「ふええ~ だってえ……」

 呆れる親友の隣の席に着いて早々、キョーコは机に突っ伏してさらに情けない声をあげる。


「そんなときこそ、あんた得意の妄想で叱りつけてくる恋人をイメージすればいい話でしょーが!
 尊敬する演技の先輩なんでしょ?」

「それができないの!もう優しく笑ってくれるイメージしか浮かばないんだもん!
 何度イメージしても『可愛い』としか言ってくれないの!」


 ラブゆえの恋人の奇行愚行に対して、こんな返しばかりした結果がこのイメージである。
(※キョーコさんも仕事に対してはちゃんとしているので、成立した今となっては先輩顔して叱りつける理由がないのです)

 はじめの敦賀蓮イメージは嘘つき毒吐き似非紳士だったというのに。

 ある意味、進歩といえなくもないが、何かが退化しまくっている。


「恋人になってから、すっごく優しいし、いつも神々し――」

「スト―――ップ!!!」

 ゴッゴッ←用意しておいた紅茶の出番


「のろけ話はやめてって言ってるわよね!?」

「のろけてなんかないけど……ともかく、地に足がついてないこの状態はよくないと思うの」

 ため息まじりに反省するキョーコに奏江も同意する。

「そうね…私や周囲の精神にも悪いわ」


「今日はバレンタインデーだから、余計に浮き足だっちゃって…もう宙に浮けるんじゃないかって思うほどなのよ……」

 どうせバカのように甘いバレンタインの話が出てくるのは分かりきっているので、奏江はそこに斬り込むのを避けた。


「今頃はTBMのドラマ撮りだなと思ったら、ついつい敦賀さん人形を着替えさせちゃったし……」

 しかし、この突拍子もない発言には、つい疑問という形で相槌を打ってしまった。

「……なんで、着替え?」


「役に似せた衣装も作っちゃったの
 そしたら、この子ごしにコーンの側にいる感覚を味わいたくなっちゃって今ではこんなことに……」

 そう言いながらバッグのなかから出したもの。

 普段では有り得ない、人生なんかどうでもいいです感が出ている表情。
 肩にかかるくらいのボサ髪に上下すら合っていないスウェット。

 完膚なきまでに完璧なそのドラマにおける敦賀蓮人形である。


「あんた、バカ?」
(↑人形の気味が悪いまでの精巧さには慣れました)

「うう…私もそう思ってはいるんだけど……」


「おかしな方向に走ってないで、いい加減に頭冷やしなさいよ」

「だって、お付きあいしてまだ2年も経ってないし……」


「もう1年以上経ってんのよ? バレンタインだって2回目だってのに重っくるしいわね」

「まだ1年よ…あのバカ相手にすら10年以上だもの……
 いつも愛情を返してくれるコーン相手じゃ100年経っても頭冷やせる自信なんてない~~」
(※彼女は真剣に悩んでいます)


「去年のクリスマスなんて、こっそり敦賀さん人形に着せてた王子様の衣装そっくりの格好でプリンセス扱いしてくれたわ
 私ですら暴走してると思うのに、むしろ嬉しそうな表情して受け容れてくれちゃうんだもの!」
(※のろけているつもりは一切ありません)


「将来、あまりのバカさ加減に呆れられても、私のほうは絶対このままだわ……
 そして、あげくのはてに怨キョを偵察部隊として憑けちゃったりするに違いないのよ……
 ああ、やっぱりだめ!このままじゃだめよ!!」


 突進するような勢いで結論づけた後、がしっと奏江の両腕をつかみ頼みこみはじめる。

「お願いっ!モー子さん!
 親友がストーカーにならないためにも今すぐ叱りつけてえええ!!」

 しつこいようだが、本人は至って真剣である。


「モーー!いいかげんにその口閉じなさい!
 あんた達のバカな日常って、聞いてるだけでこってりベタベタに甘くて味覚障害起こすのよ!!
 私は自炊してんのよ?甘いものが甘いって感じなくなって、太ったらどうしてくれるのよーーー!!」
(※味付けの際に、砂糖を多めに入れてしまいそうになるとのことです)



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※グラブジャムーンというのは『世界一甘いお菓子』の称号を持つミルクドーナツのシロップ煮です

これを食べたような「噛んでもどこまでも糖分かよ」って気分になるよネタなんですが…我が家的いつもの蓮キョですね(´∀`;)