集団予防接種の注射器使い回しでB型肝炎ウイルスに感染したとして、全国10地裁で係争中のB型肝炎訴訟のうち、患者や遺族57人が国に約20億円の損害賠償を求めた北海道訴訟の進行協議で、札幌地裁は12日、和解を勧告した。全国のB型肝炎訴訟で裁判所が和解勧告を出すのは初めて。

 原告側弁護団によると、中山幾次郎裁判長は双方に対し、和解協議で検討される救済範囲について「各争点について救済範囲を広くとらえる方向で判断し、合理的救済金額を定めたい」などと述べ、5月14日の次回期日までに和解協議に応じるかどうか判断するよう求めた。

 原告側は和解による解決を求めており、今後国側が和解協議に応じるかが焦点となる。

 前回1月29日の進行協議で、中山裁判長は「和解で解決することが望ましい」と述べ、和解に向けた検討をするよう求めていた。

 B型肝炎訴訟をめぐっては、平成18年6月に最高裁が注射器の連続使用を放置した国の責任を認め、札幌市の患者ら原告5人の勝訴が確定した。しかしその後、患者全体に対する具体的な救済が進まないことから、20年3月に新たに提訴。現在全国で、患者本人や遺族ら計383人が原告となっている。

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