☆18頭立ての場合
①単勝は1着固定の総流しで272点
②複勝の場合、1頭軸総流しマルチで816点
③馬連5頭BOXの場合、1,2着20点の3着総流しで320点
④馬連1点の場合、1,2着2点の総流しで32点
⑤ワイド1点の場合、2頭軸総流しマルチで96点
⑥3連複1軸相手6頭の場合、1頭軸6頭流しマルチで90点
⑦3連単2軸相手5頭の場合、そのまま30点
つまり、単勝を購入するのは3連単272点を買っているのと同義である。これを見ると、いかに単複・馬連・ワイド(多点買い)が紐の段階に思考停止があって無駄の多い馬券か分かるはずである。そこでは全く他者と差をつけることが出来ていない。控除率と戦う手段は予想と馬券のみ。そこで甘えているようでは勝てない。
例えば、先週の阪神JFで私の印は◎アナスタシア〇イチオク▲トーセンベニザクラ△サウンド△アイムユアーズ△ジョワド△キンチェムだった。しかし、仮に印の優劣まで完璧、つまり◎ジョワ○サウンド▲アイムユアーズ△イチオク△トーセン△アナスタ△キンチェムという会心の予想をしていた場合。そして、資金は18000円と仮定する。払い戻しは以下の通りである。
単(◎)なら6.8倍で122400円
複(◎)なら2.8倍で50400円
馬連6点流し(◎―○▲△△△△)なら3000円×48.7倍で146100円
ワイド1点(◎―○)なら8.1倍で145800円
3複1軸相手6点(◎―○▲△△△△)なら1200円×93.7倍で112440円
3複フォーメーション(◎―○▲―▲△△△△)なら2000円×93.7倍で187400円
3複2軸相手5点(◎○―▲△△△△)なら3600円×93.7倍で337320円
3単2軸マルチ相手5頭(◎○―▲△△△△)なら600円×628.5倍で377100円
同じ会心の予想をしてもこれだけ配当が違う。この差が出るのは、前述の式の通り、単複・馬連・ワイドは紐の段階が思考停止して実質総流しになっているため。つまり、スイートスズランやナオミノユメ、アラフネも含んだ買い目になっている。頭の中では絶対にこないと切れていても、それが馬券に反映されてない状態。予想の精度が高まってきたら、それを余すところなく生かせる馬券にしないと、回収率1%が重要となる競馬で他の養分との差はつけられない。
つまり、何が言いたいかというと、『予想は妥協せずに1頭でも多く切れる馬は切って、その予想が100%生きる馬券を買うべし』。私が3連系を主体とする理由がそこにある。確かに、紐まで絞れる予想力が前提になるが、他者と少しでも差をつけるには、最も3連単の実質点数を抑えられる3連系がベストである。たまに、「単複は控除率が5%低いから有利」という者がいるが、5%のメリットよりも残りの2頭分戦えないデメリットの方が格段に大きい。また、年間回収率100%超えしている人なら、「あの1Rが無ければマイナス収支だった」という記憶があるだろう。どんなに上手い人でも、会心の予想だったと言えるレースは年間数レースしか無いはず。その数レースでいくら稼げるか、それが年間回収率を大きく左右する。そして、最も配当を高めることが出来るのが3連系ということになる。
さらに、予想力で馬券に絡む馬は絞れたとして、0.1秒を争う競馬においては、不利・展開・体調で着順までは変動可能性が極めて高い。そこで、頭が穴だった時に特に爆発力を生み出す券種が3連単2軸マルチである。3連単を購入する人は大抵人気馬を上位固定するため、穴が頭の馬券は非常に期待値が高い。前述した通り、3連単2軸マルチ相手5頭の点数は30点であり、この時点で予想を極限まで詰めることが出来ている。あとは、マルチにすることで紛れにも対応しつつ、穴が頭の時に期待値の旨味も頂ける。即ち、予想力を最大限に反映させ、馬券力を究極まで高めることの出来る券種が3連単2軸マルチなのである。個人的に相手は5頭が理想と考えているので、最強の券種は『3連単2軸マルチ相手5頭』という結論にしたい。
とは言え、これは最低でも30点(3000円)必要なので、少額で勝負する人には厳しい金額かもしれない。そこで、同程度に無駄度の少ない3連複2軸相手5頭(3連単実質点数30点)や、馬連1点(3連単実質点数32点)。これなら100円から500円で勝負できるのでオススメである。
最後に1つ、「無駄」という言葉で誤解して欲しくないのは、決して他の券種を馬鹿にしている分けでは無い。最も回収率を向上させやすいのが3連系ということであって、もしも単勝や複勝で回収率100%超えを達成している人がいるのであれば、それは私よりも予想が上手いということである。なぜなら、無駄の多い券種にも関わらず、他人との差をつけることに成功しているからである。