デヴィッド・ボウイ(DAVID BOWIE)を100倍楽しむ方法 -53ページ目
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デヴィッド・ボウイ分析(3) SOUND&VISIONツアーのボウイはなぜ疲れているのか?(笑)

2009年7月8日(旧)
デヴィッド・ボウイ分析(3) SOUND&VISIONツアーのボウイはなぜ疲れているのか?(笑)

TIN MACHINEの活動期間の空白の1990年にSOUND&VISIONツアーが行われましたが放映された来日公演の映像を見る限りいつものボウイの様にコンセプトが徹底されていない印象があります。例えば一曲目のSPACE ODDITYの映像処理などは非常に凝ったものになっているのですがそれが後半になるにつれて尻すぼみになっている様な...。バンド編成も最小限で音がどうも薄っぺらい感じがします。レコードコレクターズ誌の和久井光司氏もベスト&ワースト来日公演に"ボウイは疲れたサラリーマン"とこの来日公演をワーストTOP10に選ばれています。元々ボウイはこの時期のソロツアーは考えていなかったのでしょう。1989年からはしばらくTIN MACHINEの活動に専念したかったのでは無いでしょうか?ではなぜソロツアーが行われたのでしょうか。それは1990年、RYKO/EMIから再発されたSOUND&VISIONシリーズのプロモーションが絡んでいるんですね。本人にその気が無くても恐らく天文学的な契約金が絡んでいたんでしょう(笑)。当然レコード会社の社員も必死です。少しでも元手を回収するためにボウイに声を掛けたというのは決して考え過ぎではありませんよね。

The Best of Bowie
The Best of Bowie



映像はこちらをどうぞ
David Bowie/Space Oddity Sound & Vision Tour

デヴィッド・ボウイ分析(2) 一枚噛ましておきたかった?PINUPS

2009年7月7日(旧)
デヴィッド・ボウイ分析(2) 一枚噛ましておきたかった?PINUPS

$立体企画!デヴィッド・ボウイ(DAVID BOWIE)を100倍楽しむ方法
説明不要のブリティッシュ・ビートカバー集ですがボウイ自身この曲たちは60年代当時から愛しくて仕方が無かったとインタビューで語っていましたがビート・グループへの深い理解と愛情、自身のルーツの確認がこのアルバムのテーマでしょうか。全体的にハードな曲が多く間違ってもDAVE CLARK FIVE(好きです)や、やや甘いHERMANS HERMITSなどの曲を選ばなかったところがボウイの面目躍如でしょう。余談ですがこの人、キャリアを見渡すとハードなサウンドが好みだと思います。日本では売れていない曲が多いですがヒップな選曲であることは間違い無いと思います。PINUPSというタイトルといいKINKSの"Where Have All The Good Times Gone"で終わるのはホント心憎いですよね。1990年に再発されたSOUND&VISIONシリーズのボーナスに収録されたこの時のアウトテイク、仏歌手のJACQUES BRELのAMSTERDAMとオフィシャルでは未発表のVELVETのWHITE LIGHT/WHITE HEATがありますがアルバムに入れなかった理由は英国バンドの趣旨から外れるからでしょう(EASYBEATSは豪ですが...)。以上のように一見、しっかりしたコンセプトを持っていそうで実は1973年7月の引退宣言で忘れ去られることの危惧があり次作DIAMOND DOGSのツナギとしてもう一枚リリースする必要に迫られていました。しかしワールドツアー、IGGY POPやLOU REED、MOTT THE HOOPLEの仕事で思うような時間が取れず曲作りもそれほど進んでいなかったのでしょう。そこでビート・グループのカバー・アルバムならやりたい気持ちと自身の音楽的ルーツというコンセプトを両立できること、あるいは定かではありませんが10月に発売されたばかりの同じような趣旨のBRYAN FERRYのファーストTHESE FOOLISH THINGSからの影響がこのアルバムの製作の動機だったのかもしれませんね。

Pin Ups [ENHANCED CD]
Pin Ups [ENHANCED CD]

デヴィッド・ボウイ分析(1) I am a D.J. 自分は自分の音楽をプレイする

2009年6月21日(旧)
デヴィッド・ボウイ分析(1) I am a D.J. 自分は自分の音楽をプレイする

"I am a D.J., I am what I play"はアルバムLODGERからのシングル曲"DJ"のサビのワンフレーズですがこのDJはラジオ局のDJと自分の本名であるDAVID JONESをかけたものであり音楽を始めて10年以上になるボウイの過去のアルバムの内容が他のアーティストに比べてパーソナルな体験を元に書かれていることを説明[解説]する一曲であります。私は長い間この曲のタイトルが本名とかけられいるのに全く気付きませんでした。ボウイというユニークなアーティストは曲やアルバムの隠されたコンセプトにある日それに気付くという面白さが数多くあると思います。正に1990年に再発されSOUND&VISIONシリーズの日本盤CDの帯の文句"デヴィッドボウイの小宇宙"な訳ですね。自分もまだまだ気付きたいのでこのブログを通じてご教示いただけましたら非常に楽しい物になると思います。どうぞよろしくお願いいたします。


Heroes/Lodgers
Heroes/Lodgers



映像はこちらをどうぞ
David Bowie/DJ

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