デヴィッド・ボウイ分析(25) KRAFTWERKライブの前三列を買い占める(汗) | デヴィッド・ボウイ(DAVID BOWIE)を100倍楽しむ方法

デヴィッド・ボウイ分析(25) KRAFTWERKライブの前三列を買い占める(汗)

2010年1月24日(旧)
● デヴィッド・ボウイ分析(25) KRAFTWERKライブの前三列を買い占める(汗)
$デヴィッド・ボウイ(DAVID BOWIE)を100倍楽しむ方法

ボウイが現在ベルリンで新作のレコーディング中というニュースが入ってきました。間違い無ければ以前紹介した"ファンと一緒に楽しめる作品"ですね。1970年代ボウイをそのベルリンに引き寄せた独アーティストの一つでありTECHNOの創始者であるKRAFTWERK。70年代のボウイはKRAFTWERKのライブで前三列を買い占める程のファン(研究のため?)でHEROES収録のV-2 Schneiderは中心人物であるFLORIAN SCHNEIDERに捧げられているのは有名な話です。HEROES発売直後に行われたインタビューでボウイはFLORIAN SCHNEIDERについて語っています。彼ら(KRAFTWERK)を人間としてとても好きだ。とくにフローリアンはね。非常に乾いている...ヨーロッパに来た時、僕は方々回るのにメルセデスを購入した。当時はまだ飛行機を利用してなかったからね。それをフローリアンが見て言った。"なんて素敵な車なんだ" それで僕が答えた。"ああ、以前はイランのさる王子の持ち物だったんだが、その人物が暗殺されたんで車が売りに出ていたのさ。それを僕がツアーに使おうと思って買ったんだ" するとフローリアンは言ったものだ。"ヤー、車の方が常に長持ちするんだよな" 彼にかかっちゃ全てそんなふうさ。あの感情の冷たさというか暖かさというか...。僕はそれに感心していたね。少し補足しますとフローリアンは物事を客観的に見れるので世間体を気にせずハッキリ意見を言うことができ、同時にそれを貫ける強い意志を備えているから人間として信頼できたのでしょう。ボウイは自分と同じようなタイプと瞬時に悟ったのだと思います。V-2 SchneiderのV-2は第二次大戦中にロンドンを狙ったヒトラーのミサイルの名前でKRAFTWERKの音楽がイギリスに侵攻するという意味が込められているようです。挿入される金属音はその爆撃音なのでしょう。ボウイの吹くサックスのリフを間違ってオフビートにしたものをそのまま採用したというブッ飛んだイントロに彼への敬意が表われています。彼らの代表曲"ヨーロッパ超特急"(1977年)の最後に登場する"デュッセルドルフに戻るとDAVID BOWIEとIGGY POPに出会った"という歌詞("From station to station"という一節、頭の良い彼のこと、ボウイの独への移動を意味するSTATION TO STATIONのコンセプトをしっかり理解していたのかもしれません)への返礼と彼の人柄、TECHNOというかって無いジャンルを切り拓いたことに対する敬意からボウイはこの曲をフローリアンに捧げたのでしょう。

"From station to station"
"back to Dusseldorf City"
"Meet Iggy Pop and David Bowie"
"Trans-Europe Express"

Man Machine
Man Machine



映像はこちらをどうぞ
David Bowie/V2 Schneider

Kraftwerk/Trans-Europe Express