【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】

原発建設『人口密集地やはり問題』 中電常務が発言

中部電力の竹内榮次常務は17日、同社で行われた報道関係者との懇談会の席上、原子力発電所が都会でなく地方に集中する理由として「もしもの場合、被爆の問題を考えると、人口密集地に建てるのはやはり問題がある」と発言した。
懇談会は、最近の原子力情勢について意見を交わすため、同社原発責任者のひとりである竹内常務を囲む形で中電の呼び掛けで開催。はじめに竹内常務が、全般的な原子力問題を紹介したあと、質問に答えた。この中で、「なぜ原発を都会につくらないのか」との質問に答える形で、「冷却水の確保のため海の近くが良い」といった理由に加え、冒頭の発言となった。
中電は、浜岡原子力発電所(静岡県)の5号機増設で、先日地元で同意をやっと得たばかり。芦浜(三重県)、珠洲(石川県)での原発の新規立地は行き詰まっており、立地の地元住民らから「過疎地にばかりリスクが押しつけられている」といった批判がされている中、この発言は物議を呼びそうだ。

(中日新聞 1996/10/18)