WBS TV TOKYO
 2月2日 月曜日

【日本人の心をつかむ
 ピケティ氏の “格差論”】

(東京・六本木)

 都内で70人もが集まった読書会
 皆 ピケティの本を持っていました

 格差を身近に感じ
 その理由を知りたいと思う人は
 増えています

 派遣社員
「(自分は)今は 派遣社員ということで
 非正規雇用ですし
 格差の問題っていうことを
 勉強してみたいなと思いましたので」


 歯科医院勤務
「裕福な人は代々裕福だし で
 そういう人って
 教育にもすごくお金かけられるとか

 貧富の差を感じてしまう」

(東京・足立区)

 身近な格差のひとつが教育

 東京・足立区では
 毎週日曜日
 NPOが
 無料の学習塾を開いています

 ボランティアの大学生が
 塾に行く事が出来ない中学3年生に
 勉強を教えています

 母子家庭や
 親が病気で働けないなどの理由で
 年収が100万円台に止まる家庭も
 多いと言います

 都立高校の入試は 今月下旬
 しかし 過去問題に取組んだ結果は
 10点台から20点台です

 親の所得と学力に 深い関係がある
 と言います

 NPO法人 キッズドア
 渡辺 由美子 理事長
「すごく狭いお家で
 親子3人で1Kとかっていう
 お家があるので
 もちろん勉強部屋は無いですし
 勉強机も無いですし
 だから
 お子さんの能力で
 上がれるっていう社会じゃないことは
 確かだと思います」

 教育でも格差の固定化
 強い危機感を懐いていました

 格差に対する見方は
 政府内でも変わりつつあります
 
 規制緩和や競争促進を
 強く主張してきた竹中平蔵氏も

 竹中平蔵 慶応大学教授
「ここ何年かの間にですねぇ
 やっぱり日本は
 本当に経済が停滞したことを反映して
 低所得者の生活っていうのは
 本当に大変になってきていると思うし
 今までとは違うレベルで

 これは本格的な格差時代の到来
 というものを
 議論しなければいけないと思うんですね
 で ピケティ氏の問題提起は
 そういう日本の問題意識に
 非常にタイムリーに はまっていると」

 格差問題
は最早
 政治的立場を超えて
 共通の課題となっているのです

 
 NPO法人 キッズドア