「キュイィィィィーン」
「ドンドンドンドン」
近所に新しいお店がオープンするようで
朝からけたたましい工事音が鳴り響いている。
ヲタ夫「なんか、騒々しいけどいつ工事終わるんだろうね」
私「来週には終わるんじゃない？
カフェになるみたいよ。
看板がでてたから」
最近、うちの近所はレストランやらカフェやらが続々オープンしている。
普通の住宅地なので、それほど客が入っている様子はなく
オープンして数ヶ月後につぶれてしまう店も少なくない。
ヲタ夫「あの立地だったら、1年もてばいいほうだろうね。」
私「そうだね。そんなに客が入るとも思えないもんね～。
すごく魅力的なお店だったら、続くかもしれないけど。」
ヲタ夫「魅力的なお店ねぇ・・・。
店員がＡＫＢのカフェだったら
間違いなく行くんだけどな。」
私「・・・・・。客層限られそうだね・・・。
だいたい、私はは閑静な住宅街ってところが
気に入って住んでるのに、この辺が
ヲタの巣窟になったら迷惑なんですけど・・・。」
ヲタ夫「大丈夫、大丈夫。
とりあえず、毎日日替わりでAKBのメンバーが
一人ずつ店員になるの。
ファンは推しメンの時だけくるから
それほど、どっと押し寄せることはないと思うよ。」
私「たくさんお客さんが入らないと儲からないじゃん。」
ヲタ夫「そうだね。
じゃあ、とりあえず
コーヒー１杯１０００円にしよう。」
私「コーヒー１０００円？！ 高い！！」
ヲタ夫「だって、こじはるが運んでくれるコーヒーだよ？
絶対ヲタは注文するから！
そして『ご一緒にこちらもいかがですか？』
なんて勧められたら、
サイドメニューも絶対頼んじゃうしね。」
私「・・・サイドメニューって何おいてるの？」
ヲタ夫「なんでもいいよ。
食パンとかでいいよ。
１枚５００円ね。」
私「高いな、オイ！
それはこだわりの食パンとかなんでしょ？」
ヲタ夫「いや、別に。
スーパーで１斤140円ぐらいで売ってる
ヤマザキの食パンでいいよ。
６枚切り、いや８枚切り、
なんなら１０枚切りのでもいいし。」
私「ヤマザキ食パン？！
こだわりなさすぎでしょ。」
ヲタ夫「食パンを食べに来てる
わけじゃありませんから！！
こじはるの吐いた空気を
食べに来てるんですから！！」
馬鹿すぎて付き合えん・・・。
しかしヲタ夫のカフェ計画はまだ続く。
ヲタ夫「オプションで、こじはるがバター
塗ってくれたら＋５００円ね。」
私「バター塗って５００円？！
恐ろしく高いよ！！」
ヲタ夫「だって、こじはるが
塗ってくれるんだよ？！
ＡＫＢなめてもらっちゃ
困りますから！！」
困るのは、あんたの頭の中だよ・・・。
私「コーヒーとバターつき食パンで
２０００円いっちゃいましたけど。」
ヲタ夫「いやいや、まだまだ。
最後、レジにてお会計ですよ。
そこで、スマイル。
マクドナルドのスマイルは０円だけど、
このカフェのスマイルは1000円です。」
新宿のぼったくりパブの方が
良心的に思えてくる・・・。
私「チーン。
合計3000円になりました。」
ヲタ夫「ふむ。こんなカフェあったら
間違いなく毎日通うな。
ヲタ達は喜び、
そしてカフェの経営も安泰。
めでたし、めでたし。」
そんなカフェに毎日通われた暁には
うちの家計の運営はガタガタですけど・・・。
めでたくねぇ！！