こんにちは、神林です
シーズとは、まさに商品やサービス、事業を生み出す「種(seeds)」となる
技術や材料、アイデア、ノウハウ、人材、設備などのことをいいます。
これは、「ニーズ志向/シーズ志向」などと「ニーズ」と対になって使われることが多いのですが
われわれの業界で例えるならば
「足を細くしたい」
「短期間で筋肉をつけたい」
というお客様のウォンツに合わせてトレーナーがサービスを提供するのが、ニーズ志向。
「マスターストレッチ始めました」
「加圧トレーニングやってます」
とトレーナーが宣伝しているものをお客様に買っていただくのが、シーズ志向。
といったところでしょうか。
ちなみに僕は記事の中で、ことあるごとに「マーケティングの基本は顧客志向(ニーズ志向)」「お客様視点が大事」と書いてきましたが、それはこのシーズ志向がよくないという意味ではありません。
お客様のニーズ・ウォンツに応えるためには質の高いシーズが必要ですし、シーズを徹底して充実させれば、他者と差別化された独自のサービスを生み出すことも可能です。これはトレーナー個人や団体もしくは企業などのブランディングにも大いに貢献してくれます。
また逆にシーズ志向の商品作りであっても、お客様のニーズを無視して成功には至りません。
他業界を見てみても、ブランドが確立され、トップを走っている商品やサービスというのはシーズ志向で生み出されたものが非常に多いですが、それらの商品やサービスは顧客自身が認識していない 潜在的ニーズ と合致したから売れたわけであって、そのシーズから作れば何でも売れるというわけではないのです。
われわれのシーズといえば、個人なら技術、知識、経験、資格、アイデア、人脈、人柄などになるでしょう。
それらを使って、これからトレーニング指導を始めたり、新しいプログラムを作ったり、ジムをオープンさせたりという方も多いと思いますが、
「これは売れるはずだ」とか「やればうまくいくだろう」という根拠のない自信から生まれた、ひとりよがりなサービスにならないようには注意したいところですね。