こんにちは、神林です
このブログでもよく「ニーズ」という言葉を使っているのですが
これ、よくよく考えてみるとどういう意味だかご存知ですか?
普段の会話の中では「欲求」とか「需要」という意味で使われることが多いですが、
マーケティング論上での定義は、フィリップ・コトラーの
「生活上必要なある充足感が奪われている状態のこと」
というのが一般的です。
ちょっと分かりづらいかもしれないので、身近な例を1つ。
『太っているからダイエットしたいのでパーソナルトレーニングをお願いします』
というお客様がいらっしゃったとしたら・・・
『太っている』 が このお客様の「ニーズ」ということですね。
ちなみに
『ダイエットしたい』 は 「ウォンツ(欲求)」
『パーソナルトレーニング』 は 「デマンズ(需要)」
にということになります。
要するにニーズとはコトラーの定義にもあるように、あくまで「状態」を表すもので
基本的にニーズ自体を他人が作ることは(ほぼ)できないというわけです。
(他人のニーズを無理やり作ろうと思ったら、ダイエットしたくなるように太らせたり、食べたくなるように飢えさせたり、健康になりたくなるように病気にさせたりと、非人道的な話になってしまいます)
ただし作ることはできなくても、眠っているニーズを呼び覚ますことはできます。
それがいわゆる「イノベーション」。
最近だとアップル社のiPhoneやiPadなんかがいい例ですね。
今まで携帯電話に不便を感じなかった人も、アレが出たら
「ああ、これこれ、こういうのが欲しかったんだよ。」
「皆iPhoneだから俺も買おう。」
って感じで、快適さや皆と同じものを欲する「ウォンツ」が生まれたでしょ?
これもアップル社が消費者の潜在ニーズにいち早く目を向けていたからこそ生まれたヒット商品だと思います。
われわれトレーナーも扱う商品こそモノではないですが、お客様の「ニーズ」に目を向けて、そこから生まれるであろう「ウォンツ」を刺激できるサービスを提供することが求められそうですね