映画『BiSキャノンボール』を見てきました。
BiS×スペースシャワーTV×テレクラキャノンボール
の三つのコラボ作品と題されて劇場公開されたものです。
2014.07.08のBiSの横浜アリーナ公演を舞台に、
6人のアイドルに6人のAV監督が密着して、素顔に迫るというのがコンセプト。
上映前に予告編として、スペースシャワーTVにてこの映画の第一部が公開されました。
今もコチラ で無料で配信されています。
これが予習版としてオンエアされましたが、実質これがこの作品の前編と言えるべきポジションです。
そう考えると実に3時間以上の超大作。
ちなみにBiSに関しては、西川貴教のイエノミ! で
ゲストとして出演された際に知りました。
一種異様な見た目というのもありますが、何より楽曲が格好良かったのと、
その放送内でプー・ルイが
『いや、もうすぐBiS解散するんですよー!(^ω^)』
ってポロッと言ってしまったのを見て、
な、何てパンクな人なんだ!っていうのをきっかけにハマってしまったというものです。
その後、非常階段とのコラボなどを知り、
これは面白い!ってなって、最後はAV監督にドキュメンタリーを撮らせると!
もう酷いとしか言えませんよね…。
と極めて気になっていた作品なのですが、
今回なんと地元京都にカンパニー松尾監督とファーストサマーウイカさんが
舞台挨拶に訪れるとの事で、これは見に行かねばならん!
となって見に行って来た次第です。
立誠シネマという映画館での上映でした。
元々は中学校だったのですが、
その校舎を利用して、貸しスペースとして使われている施設。
その中に、小さなスクリーンを作って映画を上映している映画館です。
本当に手作り感満載の場所で、映画館と言うよりは視聴覚室に近い。
主に邦画のロードショウムービーを上映されているようです。
このBiSキャノンボールも一日一回の上映のようです。
そして、舞台挨拶。
作品内でのカップリングだったカンパニー松尾監督とファーストサマーウイカさん。
この日は、大阪→京都→神戸と関西三か所を巡る舞台挨拶だったそうです。
大阪と神戸は上映後であったのに対し、
京都は上映前という事で、作品を見る前のトークショウという事で、
かなり和やかな雰囲気のお話でした。
確かに、上映後だとこのカップリング見るのは少し辛くなりそう…。
ウイカさんは大阪出身なので、京都にはちょこちょこ来ていた事もあり、
京都と大阪の芸術色の強い映画の捉え方の違いについて話されました。
ウイカさん曰く、京都の方がクソサブカルに対する捉え方が柔らかく、
大阪に比べて育ちやすい環境なのではないかとのこと。
大阪は、「こんなもんに金払えるか!」ってなるかもしれないものを、
京都は、少々分からないものでも「ああ、これがオシャレなのね…」ってなるらしい。
松尾監督も、テレクラキャノンボールを京都みなみ会館で上映された時も
お越しになったとの事。
今作は既に多くの人が見て、賛否両論を巻き起こしているが、
それが嬉しいとお二人も仰っておりました。
しんみり見る映画でもないし、面白いシーンもあるので笑いながら見るといいとの事でした。
そして、舞台挨拶が終わり、作品上映。
『BiSなりの解散ドキュメント』
という題が本当にピッタリと来る内容だったと思います。
125分というかなりの長時間でしたがあっという間でした。
あらすじに関しては無料配信動画を見て頂くのが手っ取り早いのですが、
簡単にルールを説明すると…
メンバー一人に対し、監督一人が密着。
キャノンボール方式で目的地に辿りつく順番でポイントが加算。
それに加え、美味しい映像素材を映せればボーナスポイント。
結果的に多くポイントを稼いだチームが勝利。
なのですが、この『ボーナスポイント』が曲者。
軽いスキンシップに始まり、最高ポイントはハメ撮り(笑)
しかし、全ての事柄に対しては相手の同意が必要。←アイドルだからね!
ちなみにBiSメンバーには『情熱~的な解散ドキュメント』としか伝えられていない。
そんな両者のベクトルが全く違う中で、展開して行く解散ドキュメント。
BiS自体が『AV以外はやる!』というスタンスで活動していたという事もあり、
最後の最後にそこに限りなく近づこうとした姿勢は、
解散ドキュメントにある意味相応しい題材だったのかな?と思います。
感想としては、非常に難しいです。
多分、これドキュメントとしては最低の終わり方をします。
後半にオーラス前にコメディ的な大オチが最後に用意されているんですけれど、
BiSの研究員が見て納得できる終わり方では決してないんですよ。
そこはテレクラキャノンボールの要素が強く反映されているし、
馬鹿馬鹿しさという意味では、BiSのクライマックスと似ている部分がある。
横浜アリーナ公演の翌日にまたライブやるっていう馬鹿馬鹿しさとダブるし、
これが解散ライブの直前~直後に行われていたという事は、
非常に腹立たしくもありました。
全員が万全の状態に近い状態でステージに立ってほしいって思うのがファン心理ですもの。
それなのに、メンバーによっては精神的にかなり追い詰められた所まで来ていた。
壮絶な裏側を知れたという意味においては、このドキュメント凄く有難かったけれど、
やっぱりこれはやっちゃいけなかったんじゃないかな?って思います。
ただ、だからこそ見えた部分もあって、
生々しい映像の中にコミカルな部分も沢山あって必要以上に暗くならなかった。
直前だからこそ、メンバーの吹っ切れたコメントが聞けたのも良かった。
渡辺淳之介もかなり赤裸々に語ってたのも良かったな。
結局、一見輝かしく見える世界でも、その光の分影も濃い訳です。
その影の部分をどれだけ自分の中で消化して光に変えていけるか。
その必要性を多分に教えられた気がします。
だって、横浜アリーナそこそこ埋めるアイドルが、
一か月15万円そこそこで生活してるなんて考えられなかったもん。
豪華絢爛な生活をしてて貰いたいとまでは思わないけれど、
最低限不自由ない生活を送ってて欲しいとはやっぱり思ってしまう。
BiSは光と影のバランスが崩壊したことによって崩壊したのかもしれない。
この作品を見終わった後に、あの二人が舞台挨拶に来た事が
本当に信じられませんでした。
だって、今回の企画について一番腹を立てていた人と、
それを主導していた人のカップリングでしたからね…。
言い方を変えれば、この作品における主演女優と監督ですから。
ただ、最後の二人の対立があったからこそ、この作品は救いがあったのだと思う。
ウイカさんのBiSを思う気持ちの美しさが、
この映画をアイドルのドキュメントにしてくれたんじゃないかと思います。
本当、BiSを一番愛していた人なんじゃないかな?
↑改めて読み返してもあんまり何を書いているか分からないな。
ただ、BiSの研究員は見た方がいいのは確実!
あの解散の日、メンバーはどんな思いでステージに立ち、
そして、次の日のライブを迎えたのかを知るという意味では非常に意味のある作品です。
BiSの存在を名前くらいは知っていて、予告編見て面白そうだと思う人。
これは、コメディ位に見ると楽しめると思います。
その中から何かを見つけられたらめっけもの!位に思われるとよいと思います。
あと、ライブシーンは殆ど無いに等しいので、
解散ライブの映像を沢山見たい!っていう人は止めた方がいいと思います。
ただ、DVD出たら僕は買います!!!!!
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