world challengers 挑戦者インタビューのご紹介をします。
【インタビュー内容】
・ご自身の競技の現状
・競技への想い
・world challengersへの意気込み
サーフィン 高橋みなと選手
【ご自身の競技の現状】
小学校3年生で遊びとして始めたサーフィンを、競技として意識するようになった小学校6年生からでした。早朝に練習した後、学校へ登校、放課後も海でのサーフィンの練習は、高校生になっても毎日欠かさず、充実した生活を送っていました。しかし、3月11日の東日本大震災で、練習拠点としている宮城仙台の沿岸が壊滅状態になり、サーフィンが全く出来ない状況になりました。そして、現在は福島の原発事故の放射能汚染の問題もあり近県の太平洋沿岸での練習は不可能になっています。その為、節約を兼ねた車中泊をしながら、毎週末に仙台から青森、山形へ遠征をして練習を積んでいます。サーフィンは自然相手のスポーツなので波がなければ波を探して移動することになりますが、潮の関係、気象状況でサーフィンの練習ができないこともあります。今年度の遠征は計画通りにはなかなか進まず、悩みながら大会シーズンを過ごしていました。練習不足もあってか、今年の試合は納得いかない結果を残して、大会シーズンを終えようとしています。今夏、男子のトッププロサーファー主催のサーフキャンプのメンバーに誘われ、コーチングを受講しました。昨年はREDBULLのサーフキャンプにも参加し、自分のサーフィンスタイルを見つめ直すいい機会になりました。負けた試合の後に、尊敬している男子のトッププロサーファーの方から、”世界で通用するいいサーフィンをしているから、自信を持って頑張れ!”と力強い言葉を頂いたこともあります。世界戦を経験することで、自分の実力不足やメンタルの弱さが出ました。しかし、世界戦の経験でサーフィンの技、試合の進め方など身につき、必ずレベルアップすることがわかりました。それらを次の世界戦に活かしたい、そういう思いで世界戦出場を果たしかったのですが、今年は代表の切符を手にすることが出来ませんでした。シーズン後半の試合では、その世界戦の出場経験を活かした試合運びや自分自身の気持ちを切り替え、ASP優勝と、JPSA日本プロサーフィン連盟の試合で勝ちあがりプロ公認を取得、初戦で4位入賞を果たしました。日本におけるサーフィン競技、遠征は個人主体となっています。オーストラリア、ハワイなどのサーフィン先進国は国を挙げてのサポート体制がしかれています。国 対 個人...これが今の日本の現状です練習環境の違い、コーチングシステム、スポンサードの差があるなかで、日本人は個人で戦わなくてならないのです。高校3年生で未成年の私は、父の支援で活動をしています。プロサーファーになりましたが、世界戦をフォローするには、金銭的に大変、厳しい状況です。高校卒業後は、国内外での試合をフォローする為に、安全な環境に拠点を移し、練習をしようと考えております。
【競技への想い】
小学校3年生から父の影響でサーフィンを始め、いつしか”世界に名を知られるプロサーファー”になるのが目標になりました。アマチュア時代から国内外のコンテストに出場し、経験を積みました。幼い頃は地元の試合では簡単に勝てていたものの、県外の大きな試合ではそう簡単には勝てませんでした。同い年の女の子サーファーがたくさんいて、レベルも高く、小学生ながら”負けていられない!”とそこで刺激を受けました。その女の子たちとは試合でしか会えないけれど、会うたび切磋琢磨し合い自分自身を成長させることができました。サーフィンという素敵なスポーツがあったからこそ出会えたかげがえのない仲間です。その仲間たちとは、プロになった今でもお互いに尊重し合える良き仲間であり、ライバルでもあります。私はサーフィンで世界を目指すことのほかに、こんなに素敵なスポーツをたくさんの方に知って頂きたいと考えております。学校で、”サーフィンやってみたい!”という友達もたくさんいます。プロサーファーである若い世代の私たちが力を合わせて、スクールやサーフィン体験のイベント等を全国各地で開催したら、サーフィンの楽しさを知ってくれる方々が増え、サーフィンがメジャーなスポーツになることと思います。その中に、世界に羽ばたく有望なサーファーがいるかもしれません。そのためにも、私自身がレベルアップし、世界で結果をだせるように頑張ります。
【world challengersへの意気込み】
初めに、”ワールドチャレンジャー”を企画して頂きありがとうございます。この企画を初めて聞いたとき、正直びっくりしました。なぜなら、この企画の対象スポーツに”サーフィン”が入っていたからです。テレビ番組でのアスリート特集などに、サーファーが出演したり、サーフィンがメディアに取り上げられることも残念ながらありません。なので驚きの反面、とても嬉しく思います。私の目標は”世界に名を知られるプロサーファーになること”ですが、実際、アマチュア時代に出場した世界戦では、周りの選手のレベルがとても高く、自分が同じ舞台で戦っているのが恥ずかしくなったこともあります。名を知ってもらえるどころか、世界レベルの高さを見せ付けられました。ですがその場の雰囲気や自分の結果を受け止める事で、あの舞台に行かなければ、わからなかったこともたくさんありました。もっともっと自分がレベルアップできる環境に身をおいて、あの時に戦った選手に勝ち、世界のトップにあがれるよう頑張ります!!