睡蓮と蓮
ここまでデザイン三昧の日々は何年ぶりだろう。
隣国生産用の絵型がおわり、一昨日から大陸での生産用絵型。
いくつかは、最終加工国ニッポン。
明日10月からは一ヶ月の長丁場、腰をすえて日本製産用を描きます。
考えただけでクラクラしてきた。
しかし、筋力と同じようにアタマも限界ギリギリまで鍛えていると
多少は能力があがってくるもんです。
そんな最中、いったんアタマをリセットしようと東京都美術館の 『モネ展』 に行ってきました。
スッカリ元気に暮らしている義兄Mちゃんの友人がヨカッタなんて言うもんで
久々に絵画館賞などをしてみたくなったんです。
スッゲー人だかりでした。
実は私は絵画を観に行っても、絵の前で1分も立ちすくすことができないんです。
少しは大人になっているので、何秒観ていることができるか秒数を計りましたが
20秒が限界でした。
画家の苦悩とかが伝わってきてイテモタッテモいられない気分になってしまう。
モネの晩年の白内障の手術後の絵を観てイタタマレナイ気分になってしまう。
ノルマンディー地方のジヴェルニーに庭園を作り
睡蓮を植え、200点ほどの『睡蓮』を描き、知人にあてた手紙には
「不可能なことに取り組んでいるようで、描こうとすると気が狂いそうになる」
描くことのムズカシさを感じ、それでも描きつづける・・・
そんなこんなで
マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展
を足早に廻り、彼の庭の写真のカレンダーを買って
上野動物園を通り抜け、昔ながらの動物のぬいぐるみをうらやましげに見て
不忍池をとおりすぎて帰ってきました。
不忍池にはコンナにも蓮が群生していたっけかな?
夏の朝には満開に咲いて壮観だろうな?
なんてことを思いながら歩きました。



モネ展では
「この、色彩はどうだこうだ」 とか 「構図が考えられている」
なんて声をききました。
動物園では
「キャーかわいい」 とか 「こいつキモチワルイ~」
なんて声をききました。
私には、動物園で聞こえてくる声の方が、正直な声にきこえました。