前オーナーは走り屋だったのか、単に運転荒かったのか・・・
痕跡は
・ シートカウルのボルト留めるところが左右ともに割れ
・ 左右に転倒傷(カウル、ミラーなどの擦り傷)
・ キャブセッティングがノーマルから変更
→キャブOHの過程で判明したので、調整の方向性は不明
と、結構あります。
特に左右の擦り傷はそれなりに目立ちますね。
アッパー/サイドカウル、左右ミラーの擦り傷は結構深いです。
ZZR-400 N1の年式は1993年です。
20年物でもエンジンはまだまだ元気

車両重量 220kgとリッターバイク並みの重さのくせに、燃費は街乗り 20km/ℓ・高速 23km/ℓ と、今時のバイクと遜色ない燃費です。
ガソリンタンク容量が 18ℓ (リザーブ約4ℓ) なので、リザーブを使わなくても 280~320km走るという、ツアラーとしては非常に優秀なバイクといってよいでしょう。
そんな可愛い愛車 ZZR くん。
20歳のお祝いに、せっかくだから消せる傷は消してやりたいです。
でも塗装は面倒くさい。
でも新品カウルはかなり高い。
というわけで、カウルの傷は後回しにして、まずはエンジン周りの傷を何とかしたいと思います。
ZZR-400は、カウルよりも外側にジェネレーターカバーとパルシングカバーが出っ張っているため、転倒時には高い確率でこれらのカバーにも擦り傷を作ります。
うちの子も例外ではなく

まず、パルシングカバーを交換してやります。
こちら。
下半分が削れてますね

【用意するもの】
・ 新品パルシングカバー (Parts No. 14024-1881)
・ パルシングカバーガスケット(Parts No. 11009-1869)
・ 液体ガスケット
パルシングカバーとガスケットで 3,000円くらいです。
※液体ガスケットは必要なので忘れずに!
パルシングカバー(新品)
ガスケット
液体ガスケット。
通称 「液ガス」
正式名称は「シリコンシーラント」
です。
さて、交換作業ですが。
パルシングカバー交換の前に、エンジンオイルを抜いておく必要があります。
パルシングカバー交換を自分でやるくらいの人にオイルの抜き方の説明は不要だと思いますので割愛します。
(ちゃんとしたオイル交換の手順はそのうち書きます)
ちなみに、パルシングカバー交換はエンジンオイル交換時のついでに行うと良いですが、なかなか事情はそうもいかないと思います。
(パルシングカバーを傷付ける原因の殆どは転倒でしょうし、交換理由の殆どがヒビ・割れによるオイル漏れでしょうから)
もし、エンジンオイル交換直後だと勿体無いですよね。
そんな場合は、100均などでタッパー買ってきて退避しましょう。
こんな感じ。
4ℓのタッパーでエンジンオイルは全て受け切れます。
ちなみに、エンジンオイルを抜くときには通常軽く暖気して、エンジンオイルを柔らかくしておきますが、今回は火傷防止のため冷えた状態で抜きます。
エンジンオイルが冷えていると、粘度が高いため抜けるのに時間がかかります。
30分くらいはかかると思って作業しましょう。
(完全に抜ききる必要はありませんが)
エンジンオイルを抜いたら、パルシングカバーを外します。
まずは赤丸の4つのボルトを外します。(8mm)
※車載工具では角度的に厳しいのでソケットレンチ必須です。
作業自体は単純で、カバーを外して新品に取り替え、オイルを入れるだけです。
ただ、作業が雑だとオイルがダダ漏れします。
カバーを外すと、確実にガスケットが固着しています。
まずは、この固着したガスケットを丁寧に削り落とす必要があります。
赤丸のところが固着したガスケットです。
手の爪で削ぎ落とすのは限界があるので、プラスチックのヘラなど、パルシングローター側が傷付かない素材で綺麗になるまでしっかり落としてやります。
ガスケットを落としきったら、ガスケットと共に新品のカバーを取り付けます。
この際、出来れば液体ガスケットも薄く塗っておきましょう。
そして、この作業で最も大事なポイント。
赤丸の部分はゴムパッキン経由でケーブルが通っています。
この部分からよくオイル漏れしますので、液ガスをよく塗っておきます。
こんな感じ。
縁に液ガス盛って、ゴムカバーを乗せて、そこに更に液ガスを乗せるくらい念入りに!
パルシングローター側の縁と、新品パルシングカバーの縁に液体ガスケットを薄く塗り、その間にガスケットを挟みこめれば、オイル漏れ対策はばっちり

(液ガスの利用箇所はゴムカバー部分だけでも大丈夫だと思いますがオイル漏れでやり直すのもバカバカしいので・・・)
固着したガスケットを削るのには結構苦労します。
マメで丁寧な人は、本当に綺麗に落としきると思いますが、俺は途中で面倒になってマイナスドライバーを使っちゃいました。
多分、パルシングローター側に薄い傷が付いたせいかもしれませんが、凄くうっすらとオイル漏れが確認できました(泣)
結局、外から液体ガスケットを塗ってその場はしのぎ、後に再作業。
(ガスケットは再び新品交換しました)